この記事の要点:五竜岳(2814m)に初めて登るなら、白馬五竜のゴンドラ「テレキャビン」で上がり遠見尾根を往復するコースが基本です。山頂までの往復はコースタイムの目安で約11時間20分と長いため、五竜山荘に1泊する計画がおすすめです。11月の今は山小屋が営業を終え、テレキャビンも夏の運行を終えた冬の時期。稜線は雪と強風の世界になるので、初心者は来年の夏(6月下旬〜10月中旬の小屋営業期間)に計画しましょう。
(2026年11月2日更新:小屋とゴンドラの2026年の営業期間、冬の注意点、長野県の登山計画書の出し方を公式情報で確かめて追記し、コースと持ち物を初心者向けに整理しました)
五竜岳は長野県と富山県にまたがる、北アルプス・後立山連峰の山です。山頂からは剱岳、白馬岳、鹿島槍ヶ岳、穂高連峰までの大展望が広がり、遠見尾根から見る鹿島槍ヶ岳の双耳峰も見どころです。この記事では、いま知っておきたい最新情報、初心者〜上級者向けのコース、アクセス、季節ごとの服装と持ち物をまとめます。
最新の登山情報(2026年11月2日確認)
五竜岳はすでに冬の時期に入っています。2026年の公式情報で確かめたことは次のとおりです。
- 白馬五竜テレキャビン(ゴンドラ):2026年の状況 夏の通常運行は6月20日〜10月18日で終了。運行時間は上り最終16:00・下り最終16:30、所要約8分(夏期) / 出典 白馬五竜高山植物園 運行日程
- スキー場の冬季営業:2026年の状況 今季のオープン日と運行は公式サイトで確認を。冬はスキー場としての運行で、登山者の利用条件も公式サイトで確かめましょう / 出典 白馬五竜 WINTER
- 五竜山荘:2026年の状況 2026年の開設は6月20日〜10月12日(営業終了) / 出典 長野県山小屋情報ポータル(北アルプス)
- キレット小屋:2026年の状況 2026年の開設は6月27日〜9月27日(営業終了) / 出典 同上
- 冷池山荘:2026年の状況 2026年の開設は7月1日〜10月17日・完全予約制(営業終了) / 出典 同上
- 八方池山荘:2026年の状況 2026年は通年営業と掲載 / 出典 同上
- 登山計画書:2026年の状況 長野県の指定登山道を通る場合は届出が必要。ながの電子申請、コンパス・YAMAP、FAX、郵送、登山ポストで提出できる / 出典 長野県「登山計画書を届出しましょう」
- 小屋はすべて閉まっていると考える:遠見尾根〜五竜岳の稜線上の山小屋(五竜山荘・キレット小屋など)は営業を終えています。食事・水・トイレ・避難先が得られない前提で、冬山の装備と経験がない人は入山を控えましょう。
- ゴンドラが動かない時期がある:夏の運行終了からスキー場オープンまでの間は、テレキャビンで標高を稼げません。遠見尾根の登り下りがその分長くなります。
- 雪と強風:北アルプスの稜線は秋から雪が積もり始め、冬は雪庇(せっぴ)や凍った岩場が続きます。冬の五竜岳はピッケル・12本爪アイゼン・ヘルメットと雪山技術が必要な上級者の山です。
- クマへの注意:長野県は2026年6月、白馬村・大町市を含む北アルプス地域に「ツキノワグマ出没注意報」を出しました(長野県の発表)。秋も登山口周辺の樹林帯ではクマ鈴などで存在を知らせ、最新の出没情報を県や白馬村のサイトで確かめてください。
営業期間や運行は年ごとに変わります。来季の計画を立てるときは、必ず各山小屋・索道会社の公式情報を確認してください。
五竜岳の基本情報と魅力

五竜岳は標高2814m。北アルプス北部の後立山連峰にあり、北に唐松岳、南に鹿島槍ヶ岳が続きます。どっしりとした山容と、稜線の岩場の歩きごたえで人気の山です。
- 標高:五竜岳(ごりゅうだけ) 2814m
- 都道府県:五竜岳(ごりゅうだけ) 富山県、長野県
- エリア:五竜岳(ごりゅうだけ) 北アルプス(後立山連峰)
- 登山シーズンの目安:五竜岳(ごりゅうだけ) 7月〜10月上旬(小屋の営業期間が目安)
- 詳細情報:五竜岳(ごりゅうだけ) 五竜岳の詳細
魅力その①山頂からの眺望

山頂からは遮るもののない大展望。剱岳・立山、白馬岳、鹿島槍ヶ岳、遠くには槍・穂高の山々も見渡せます。
魅力その②高山植物

ミヤマキンポウゲやシナノキンバイなど、夏はたくさんの高山植物に出会えます。花が多いのは7〜8月ごろです。
魅力その③八方池の美しさ

八方尾根から入るコースでは、水面に白馬三山が映る八方池に立ち寄れます。
魅力その④爽快な稜線歩き

唐松岳頂上山荘から五竜山荘までの稜線は、展望がよい反面、牛首付近に高度感のある鎖場があります。遠見尾根から眺める鹿島槍ヶ岳も見事です。
初心者向けコース:遠見尾根(アルプス平駅〜五竜岳)往復
五竜岳の定番コースです。白馬五竜のテレキャビンでアルプス平まで上がり、地蔵の頭、小遠見山、大遠見山、白岳を経て五竜山荘へ。山荘から山頂を往復します。「初心者向け」といっても北アルプスの3000m級に近い山なので、日帰りの低山に慣れ、1日7〜8時間歩いた経験がある人が対象です。
アルプス平駅→20分→地蔵の頭→1時間20分→小遠見山→1時間20分→大遠見山→2時間30分→五竜山荘→1時間10分→五竜岳山頂→50分→五竜山荘→1時間40分→大遠見山→1時間→小遠見山→1時間→地蔵の頭→10分→アルプス平駅
- 総コースタイム(目安):五竜山荘に1泊(往復を1日で歩くのは健脚向け) 11時間20分
- 距離(目安):五竜山荘に1泊(往復を1日で歩くのは健脚向け) 15.2km
- 累積標高(目安):五竜山荘に1泊(往復を1日で歩くのは健脚向け) 1711m
- 難易度:五竜山荘に1泊(往復を1日で歩くのは健脚向け) ★★☆☆☆(体力★★★★☆)
- 注意する所:五竜山荘に1泊(往復を1日で歩くのは健脚向け) 西遠見山〜白岳の鎖場、五竜山荘〜山頂のガレ場・鎖場
※コースタイム・距離・標高差は山旅旅の記録をもとにした目安です。休憩は別に2時間30分ほど見込みましょう。
アルプス平登山口
白馬五竜のふもとの「とおみ駅」からテレキャビンでアルプス平駅へ上がります。2026年夏の運行は6月20日〜10月18日で、上りの最終は16:00でした(運行日程)。1日目は早めのゴンドラに乗り、昼過ぎには五竜山荘に着く計画にしましょう。
コースの流れ
アルプス平から20分ほどで地蔵の頭へ。大きなケルンと「風切り地蔵」があります。山から吹き下ろす風から作物を守るために江戸時代に祀られたと伝わります。

見返り坂を登ると、振り返れば白馬三山。さらに1時間ほどで小遠見山に着き、鹿島槍ヶ岳が正面に見えてきます。ここまでの往復だけでも景色を楽しめるので、体力に不安があれば小遠見山で引き返すのも立派な選択です。
中遠見山、大遠見山と尾根を進みます。鹿島槍ヶ岳を眺めながらの尾根歩きは、このコースいちばんの魅力です。

西遠見山から白岳の間には鎖場がいくつかあります。三点支持で一歩ずつ進みましょう。白岳を越えると五竜山荘です。
五竜山荘から山頂までも、鎖場とガレ場が続きます。落石を起こさないよう、前後の人と間隔をあけて登ってください。山頂では360度のパノラマが待っています。

中級者向けコース:八方尾根〜唐松岳〜五竜岳〜遠見尾根(1泊2日)
八方尾根から唐松岳に登り、稜線を南へ縦走して五竜岳へ。下りは遠見尾根を使う周回に近いコースです。唐松岳と五竜岳の2座を歩けますが、唐松岳頂上山荘〜五竜山荘の間に高度感のある岩場があり、岩場に慣れた人向けです。唐松岳だけを登る計画なら唐松岳の登山記事も参考にしてください。
1日目:八方池山荘→1時間10分→八方池→1時間40分→丸山→1時間10分→唐松岳頂上山荘→20分→唐松岳山頂→15分→唐松岳頂上山荘→1時間→最低鞍部→1時間30分→五竜山荘
2日目:五竜山荘→1時間10分→五竜岳山頂→50分→五竜山荘→1時間40分→大遠見山→1時間→小遠見山→1時間→地蔵の頭→10分→アルプス平駅
- 総コースタイム(目安):1泊2日(五竜山荘泊) 12時間55分
- 距離(目安):1泊2日(五竜山荘泊) 17.6km
- 累積標高(目安):1泊2日(五竜山荘泊) 1737m
- 難易度:1泊2日(五竜山荘泊) ★★★☆☆
- 注意する所:1泊2日(五竜山荘泊) 第三ケルンから先の岩混じりの道、牛首付近の鎖場
八方池山荘登山口
白馬八方尾根のゴンドラとリフトを乗り継いで八方池山荘へ。山荘前にはトイレがあります。八方池山荘は2026年は通年営業と長野県のポータルに掲載されています(長野県山小屋情報ポータル)。リフトの運行期間は年ごとに変わるので、事前に確認しましょう。
コースの流れ
八方池山荘から八方池までは、観光客も歩く整備された道です。

八方池では水面に映る白馬三山を眺めながら休憩を。

第三ケルンから先は道が険しくなり、鎖場も出てきます。

唐松岳頂上山荘が見えたら、唐松岳の山頂を往復します。

山荘から五竜岳方面へ。牛首付近は岩場が続き、鎖場もあります。一歩一歩確実に進みましょう。

最低鞍部から登り返して、宿泊地の五竜山荘に到着です。

2日目は山荘に荷物を置かせてもらい、軽装で山頂を往復するのが楽です(できるかどうかは山荘で確認を)。山頂のあとは遠見尾根を下ります。

西遠見山までの鎖場は、下りのほうが緊張します。疲れが出る時間帯なので慎重に。

小遠見山まで来れば、あとは地蔵の頭を経てアルプス平駅へ。ゴンドラの最終時刻に間に合うよう、時間を逆算して歩きましょう。

上級者向け:キレット越えで鹿島槍ヶ岳へ
五竜山荘から南へ、八峰キレットを越えて鹿島槍ヶ岳へ続く縦走路は、後立山連峰でも難しい岩場の道として知られます。キレット小屋(2026年は6月27日〜9月27日開設)を使う計画になります。岩場の経験が十分な上級者向けで、ヘルメットは必須と考えましょう。初めての五竜岳では選ばないでください。
アクセスと駐車場
アルプス平(遠見尾根)へ
- 電車:JR大糸線・神城駅から白馬五竜のとおみ駅まで歩いて約20分(目安)。
- 車:上信越道・長野ICから約51km(目安)で白馬五竜スキー場の駐車場へ。駐車場は広く、約1500台(目安)を停められます。
- 登山計画書:長野県の指定登山道を通る場合は届出が必要です。オンライン(ながの電子申請、コンパス、YAMAP)で出しておくと安心です(長野県)。
八方池山荘(八方尾根)へ
- バス:JR大糸線・白馬駅からバスで白馬八方バスターミナル方面へ。
- 車:上信越道・長野ICから約54km(目安)で八方の駐車場へ。周辺の駐車場を合わせて約1000台(目安)。
- 八方駅からゴンドラとリフトを乗り継いで八方池山荘へ向かいます。
季節ごとの服装と持ち物
五竜岳は標高2800mを超える稜線の山です。平地が真夏でも、稜線は風が吹くと一気に寒くなります。基本の考え方は登山の服装、道具のそろえ方は登山の持ち物チェックリストにまとめています。
- 7〜8月(夏山):山のようす 小屋が営業。午後は雷雨が起きやすい / 服装・道具のポイント 速乾の肌着、薄手のフリースや化繊の中間着、上下のレインウェア、足首まで支える登山靴
- 9〜10月上旬(秋山):山のようす 朝晩は氷点下になる日も。初雪の可能性 / 服装・道具のポイント 夏装備に加えて保温着(ダウンなど)、手袋、ニット帽。凍結に備え軽アイゼンを検討
- 10月中旬〜5月(冬〜残雪期):山のようす 小屋は閉まり、稜線は雪と強風。ゴンドラも動かない時期あり / 服装・道具のポイント 冬山の経験者だけの世界。ピッケル、12本爪アイゼン、ヘルメット、冬用の手袋とウェア
- 登山靴:岩場とガレ場が続くので、ソールが硬めでくるぶしまで覆う靴が安心です。選び方は登山靴の選び方へ。
- 手袋:鎖場では素手より手袋をしたほうが冷えと擦り傷を防げます。秋以降は保温手袋の予備も。登山用手袋の選び方
- 保温着:山頂や山荘の朝は夏でも冷えます。登山用ダウンジャケットを参考に、軽い保温着を1枚。
- 滑り止め:秋の稜線や登山口近くの凍結には、チェーンスパイク・軽アイゼンが役立ちます。ただし冬の五竜岳の稜線は軽アイゼンでは不十分です。
- ヘッドライト・予備電池:遠見尾根往復は長丁場。日の短い秋は特に必携です。
稜線は気温が低く、スマートフォンやモバイルバッテリーの電池が早く減ることがあります。地図アプリや連絡手段を守るために、電池を冷やさない工夫をしておきましょう。山旅ショップの保温ケースは、スマホとバッテリーを冷えから守るためのものです。
夏でも稜線の休憩や山荘での朝はさっと羽織る保温着があると快適です。歩きながら着られる通気性のある化繊の中間着は、汗冷えしやすい長い尾根歩きに向いています。
万一ガスで道を見失ったり動けなくなったりしたときに、声より遠くまで届くホイッスルは小さくて軽い安心材料です。ザックのショルダーに付けておくとすぐ使えます。
五竜岳周辺の立ち寄りスポット
白馬五竜高山植物園

テレキャビンで上がったアルプス平に広がる高山植物園です。2026年は6月20日〜10月18日に開園しました。登山の前後に花を楽しめます。
白馬姫川温泉 天神の湯

白馬ハイランドホテルの温泉で、露天風呂から五竜岳や白馬の山々を眺められます。料金や営業時間は公式サイトで確かめてください。
白馬塩の道温泉 倉下の湯

檜造りの露天風呂から白馬三山を眺められる温泉です。
白馬大橋

松川にかかる橋で、白馬三山を正面に望むビューポイントです。
よくある質問
五竜岳は初心者でも登れますか?
遠見尾根のコースは技術的には中級の入口ですが、歩く時間が長く鎖場もあります。低山で日帰り7〜8時間の経験を積み、北アルプスの小屋泊を一度経験してから挑むのが安心です。最初は五竜山荘に泊まる1泊2日で計画しましょう。
日帰りできますか?何時間かかりますか?
アルプス平駅からの往復はコースタイムの目安で約11時間20分、休憩を入れると13時間ほど。ゴンドラの運行時間内に歩き切るのは健脚の人でも厳しく、初心者は山荘泊をおすすめします。
登山シーズンはいつですか?
山小屋が営業する7月〜10月上旬が目安です。2026年の五竜山荘の営業は6月20日〜10月12日でした。高山植物を楽しむなら7〜8月ごろです。
冬(11月〜)は登れますか?
小屋が閉まり、稜線は雪と強風、雪庇もできます。冬の五竜岳は雪山の技術と装備を持つ上級者だけの山で、初心者は登らないでください。冬は白馬エリアのスノーシューや、雪の少ない低山を楽しみましょう。
トイレや水はありますか?
夏は登山口の駅や五竜山荘でトイレを使えます。営業期間外はトイレも水も得られません。夏でも水は登山口から十分に持って行きましょう。
登山届は必要ですか?
長野県では指定登山道を通る登山に登山計画書の届出が必要です。ながの電子申請やコンパス、YAMAPから出せます(長野県の案内)。
五竜岳の名前の由来は?
春に岩肌へ現れる雪形が武田家の家紋「武田菱」に似ていることから「御陵(ごりょう)」と呼ばれ、それが「ごりゅう」に変わったという説があります。
後立山連峰のほかの山を計画するなら、白馬岳や唐松岳、対岸の剱岳の記事もどうぞ。
※本記事の作成にはAIを活用し、製品の仕様は各公式サイトの掲載情報(確認日時点)と照合しています。





