この記事の結論:登山の初心者が最初に選ぶなら、日帰りは5,000mAh・約100g前後の小型モデル、山小屋泊やテント泊は10,000mAhクラスが目安です。選ぶ基準は「スマホを何回充電したいか(容量)」「持ち歩ける重さか(重量)」「USB-Cで急速充電できるか(出力)」の3つ。冬は寒さで電池の減りが早くなるので、保温して持ち歩くことも大切です。
(2026年11月2日更新:紹介していたモデルをメーカー公式で確かめ直し、販売終了のモデルを現行品に入れ替え、比較表・寒さ対策・飛行機での持ち込みルール・よくある質問を加えました)
登山におけるスマートフォンは登山中のルート確認、登山口までの移動、登山後の温泉探しや、旨いもの巡り、登山中の写真や動画撮影、仲間や友人、家族へ登山中の安否を伝える道具として・・・と様々な機能を果たします。このような理由から僕は日帰り登山でもモバイルバッテリーは必ず持ち歩くようにしています。
そこで今回は登山で使えるモバイルバッテリーについてどのように選んだら良いのかをおさらいし、おすすめのモバイルバッテリーを厳選して紹介します。地図アプリを使う方は登山アプリ・地図の記事も、ほかの持ち物は登山の持ち物チェックリストもあわせてご覧ください。
モバイルバッテリーには寿命があるので、すでに長く使っている場合は改めて購入を検討するのが良いと思います。この寿命についても後半でお話しします。
登山用モバイルバッテリーの選び方
登山用として販売されているモバイルバッテリーはほとんどなく、自分でモバイルバッテリーの何を重視するかを検討して、それに見合ったモバイルバッテリーを選ぶ必要があります。この章では注目すべきポイントを紹介します。
ポイント1:何回充電できるか?容量(mAh)を確認

以下の表は代表的なスマートフォンの内蔵バッテリー容量です。
- iPhone16:バッテリー容量 3,561mAh
- iPhone16 Plus:バッテリー容量 4,674mAh
- iPhone16 Pro:バッテリー容量 3,582mAh
- iPhone15:バッテリー容量 3,349mAh
- iPhone15 Plus:バッテリー容量 4,383mAh
- iPhone15 Pro:バッテリー容量 3,274mAh
- iPhone15 Pro Max:バッテリー容量 4,422mAh
- iPhone 14:バッテリー容量 3,279mAh
- iPhone 14 Plus:バッテリー容量 4,325mAh
- iPhone 14 Pro:バッテリー容量 3,200mAh
- iPhone 14 Pro Max:バッテリー容量 4,323mAh
- Google Pixel 9:バッテリー容量 4,700mAh
- Google Pixel 8:バッテリー容量 4,575mAh
- Google Pixel 7:バッテリー容量 4,355mAh
- SHARP AQUOS sense7:バッテリー容量 4,570mAh
- SONY Xperia 5 IV:バッテリー容量 5,000mAh
- Samsung Galaxy S23:バッテリー容量 3,900mAh
平均して3,500mAh、多いものだと4,500mAhであることが分かります。モバイルバッテリーは充電するときにロスが出るので、表示どおりの容量がそのままスマホに入るわけではありません。目安として、5,000mAhのモバイルバッテリーでスマートフォンを約1回、10,000mAhであれば約2回満充電にできると考えておくと安心です。
より具体的に充電回数を確認したい場合は、自分のスマートフォンの内蔵バッテリー容量を確認しましょう。スマートウォッチやヘッドライトも充電したい方は、これらの容量も足して考えます(登山用の時計・スマートウォッチ、ヘッドライトの記事も参考に)。
僕の場合はiPhone16Proを使っていて、モバイルバッテリーはスマートフォン以外の充電は考えていません。ヘッドライトやスマートウォッチは事前に満充電にしておきます。またヘッドライト用の電池は別で携行しています。このような状態で、モバイルバッテリーは次のように使い分けています。
- 日帰り登山:バッテリー容量 5,000mAh
- 日帰り~1泊登山:バッテリー容量 10,000mAh
- 2泊以上の登山:バッテリー容量 10,000mAh〜
参考までに登山中におけるスマートフォンの活用方法は、写真撮影(約50枚/1日)、動画撮影(約40分/1日)、地図確認(約1時間/1日)です。
ポイント2:携行性を重視!重量とサイズを確認

モバイルバッテリーの容量が大きくなると重量もそれに比例して重くなります。Ankerの公式サイトの値で比べると、5,000mAhのNano Power Bank(22.5W)が約102g、10,000mAhのZolo Power Bank(30W)が約212gと、容量が倍になると重さもほぼ倍になります。
形もポイントです。スマホに直接挿すタイプ、薄い板状のタイプ、充電器を兼ねるタイプなどがあり、ザックの雨蓋、ショルダーのポーチ、サコッシュなど、どこに入れたいかで選びましょう。
ポイント3:早く充電したいか?出力(W)と急速充電規格を確認

登山中のどのタイミングで充電するかによって、急速充電が必要かどうかが決まります。歩きながら、または寝ている間に充電するなら急速充電でなくても困りません。休憩中に短い時間で充電してすぐ使いたいなら、出力(W)と急速充電規格を確認しましょう。
多くのスマートフォンは20W以上のモバイルバッテリーであれば急速充電が可能です。
急速充電規格にはPowerDelivery(PD)とQuickCharge(QC)があります。PDはUSB Type-Cコネクタを使用する規格で、QuickCharge(QC)はUSB Type-Aコネクタを使用するものが多いです。USBケーブルがPDに対応しているかどうかも確認するようにしましょう。
ポイント4:出力ポートを確認!USB-Cがおすすめ

いまのモバイルバッテリーの出力ポートは、USB Type-CとUSB Type-Aが主流です。iPhone15以降のiPhoneやAndroidスマホの多くはUSB-Cなので、スマホ・ヘッドライト・時計のケーブルをUSB-Cにそろえれば、持ち歩くケーブルを1本に減らせます。
USB Type-Cコネクタは上下がないので暗がりでもケーブルを差しやすく、これから登山用モバイルバッテリーを購入しようと考えている方はType-Cのものがおすすめです。ケーブル内蔵タイプならケーブルの忘れ物も防げます。
ポイント5:寒さ・雨・衝撃への対策を考える
スマートフォンもモバイルバッテリーも、中に入っているのはリチウムイオン電池です。Appleはスマートフォンを周囲の温度が0〜35℃の範囲で使うよう案内しており(Apple公式サポート)、これより寒い所では電池の減りが一時的に早くなることがあります。晩秋から冬の山や、早朝の稜線では特に注意が必要です。
防水・防塵・耐衝撃性能を備えているモバイルバッテリーは安心ではありますが重くかさばるものが多いです。そこで僕は「スマホ&モバイルバッテリー保温ケース」を活用しています。アストロフォイル素材のケースで、寒さから電池を守る保温の役割に加えて、完全防水ではありませんが雨が降った時にモバイルバッテリーが濡れづらく、クッション材の代わりにもなるので、落としても壊れる心配が軽減できます。

サイズは21×10cmで大きなモバイルバッテリーでも収納することができます。重さを増やさずに「寒さ」と「濡れ」の両方に備えたい方に合う選び方です。
よくある失敗
- 容量を欲張って重くなる:日帰りで20,000mAhを持つと、ほとんど使わないまま300g以上を背負うことになりがちです。
- ケーブルを忘れる・合わない:スマホがUSB-Cなのにケーブルが別の端子だった、ということがよくあります。出発前に一度つないで確かめましょう。
- モバイルバッテリー自体の充電忘れ:前日の夜に残量を確認する習慣をつけましょう。
- 寒い所に出しっぱなし:冬はザックの外ポケットではなく、体に近いポケットや保温ケースに入れます。
- 古いバッテリーを使い続ける:膨らんでいる、熱くなる、すぐ空になるものは使わないようにしましょう。
登山におすすめのモバイルバッテリー

2026年11月時点で、以前紹介していたモデルをAnker公式サイトで確かめ直しました。PowerCore III Slim 5000(ケーブル内蔵)、PowerCore III 5000、PowerCore 10000系、PowerCore 10000 PD Redux 25Wは公式の現行ラインナップに見当たらない、または販売終了となっていたため外し、いま買える現行モデルに入れ替えています。価格・重さはすべてメーカー公式サイトの値(税込)です。
比較表
- Anker Nano Power Bank (22.5W, Built-In USB-C Connector):容量 5,000mAh / 重さ 約102g / 最大出力 22.5W / 価格(税込) 3,990円 / 特長・向いている山行 USB-C端子を内蔵。日帰りの1台目に
- Anker 621 Magnetic Battery (MagGo):容量 5,000mAh / 重さ 約132g / 最大出力 12W(ワイヤレス7.5W) / 価格(税込) 5,990円 / 特長・向いている山行 厚さ約11.5mmの薄型。MagSafe対応iPhone向け
- Anker Power Bank (30W, Fusion, Built-In USB-C ケーブル):容量 5,000mAh / 重さ 約200g / 最大出力 バッテリー時22.5W/充電器時30W / 価格(税込) 6,990円 / 特長・向いている山行 充電器とケーブルを内蔵。山小屋泊や登山口までの旅に
- Anker Zolo Power Bank (10000mAh, 30W, Built-In USB-Cケーブル):容量 10,000mAh / 重さ 約212g / 最大出力 30W / 価格(税込) 3,990円 / 特長・向いている山行 3ポート+ケーブル内蔵。1泊以上の山行に
ケーブルいらずでスマホを使いながら充電できる「Anker Nano Power Bank (22.5W, Built-In USB-C Connector)」

折りたたみ式のUSB-C端子をスマホに直接挿して使うタイプで、ケーブルを持ち歩く必要がありません。地図を見ながら充電するのに便利です。約102gと軽く、日帰り登山の1台目として最初に選びやすいモデルです。Lightning端子のiPhoneを使っている方には、Lightning端子版のAnker Nano Power Bank (12W, Built-In Lightning Connector)(公式価格4,490円・税込)もあります。
- サイズ:約77×37×25mm
- 重さ:約102g
- 入力:USB-C入力:5V⎓3A/9V⎓2A(最大18W)
- 出力:USB-C出力:5V⎓3A/9V⎓2.22A/10V⎓2.25A(最大22.5W)
- バッテリー容量:5,000mAh
- 価格:3,990円(税込・Anker公式)
薄くてポケットに入れやすい「Anker 621 Magnetic Battery (MagGo)」

マグネット式のワイヤレス充電に対応し、MagSafe対応のiPhoneに貼り付けて充電できます。厚さ約11.5mmと薄く、胸ポケットやサコッシュに入れても邪魔になりづらいです。出力は最大12Wなので、急速充電よりも「歩きながら少しずつ足す」使い方に向いています。
- サイズ:約111×66×11.5mm
- 重さ:約132g
- 出力:USB-C出力:5V⎓2.4A(最大12W)|ワイヤレス出力:5W/7.5W
- バッテリー容量:5,000mAh
- 価格:5,990円(税込・Anker公式)
充電器とケーブルを1台にまとめた「Anker Power Bank (30W, Fusion, Built-In USB-C ケーブル)」
以前紹介していたAnker 511 Power BankはAnker公式サイトで販売終了となっていたため、同じ充電器一体型の現行モデルであるこちらに入れ替えました。コンセントに挿せる折りたたみ式プラグとUSB-Cケーブルを内蔵しているので、山小屋や登山口までの移動中に、充電器・ケーブル・バッテリーを別々に持つ必要がありません。約200gと重くなる点には注意しましょう。
- サイズ:約83×50×31mm(プラグ部を除く)
- 重さ:約200g
- 出力:充電器として使うとき最大30W/モバイルバッテリーとして使うとき最大22.5W
- バッテリー容量:5,000mAh
- 価格:6,990円(税込・Anker公式)
1泊以上の山行に「Anker Zolo Power Bank (10000mAh, 30W, Built-In USB-Cケーブル)」
以前紹介していたPowerCore 10000やPowerCore 10000 PD Redux 25Wに代わる、10,000mAhクラスの定番です。USB-Cケーブル(約14cm)を内蔵し、ほかにUSB-C・USB-Aのポートもあるので、スマホとヘッドライトなどを同時に充電できます。価格も手ごろで、山小屋泊やテント泊の1台目に向いています。2泊以上で充電の機会がない場合は、スマホの使い方に合わせて容量を足しましょう。
- サイズ:約109×65×25mm
- 重さ:約212g
- 出力:USB-C最大30W/USB-A最大22.5W(合計最大30W)
- ポート:USB-C×2(うち1つは内蔵ケーブル)、USB-A×1
- バッテリー容量:10,000mAh
- 価格:3,990円(税込・Anker公式)
信頼できるブランドから選ぶ
もっと軽量なモバイルバッテリーを見つけることもできますが、口コミなどをみてみると、急に使用することができなくなった、気温が低くなると残充電が0になったなど、機能に問題がある情報が散見されます。星5つの部分をみると良いことばかりが書かれていますが、星1、2の情報を読むと非常に怪しい製品もあるため、気をつける必要があります。
モバイルバッテリーにスマホの充電を頼るという事は、リスクが少ないモバイルバッテリーを持ち歩くことが前提となるため、信頼性が高いブランドから選び、購入前と使っている間はメーカーのリコール情報も確認するようにしましょう。
モバイルバッテリーの寿命と使い方の注意
リチウムイオン電池を使用したモバイルバッテリーの寿命は、充電回数にして300〜500回程度とされています。毎日フル充電して使用する場合、約1年から1年半で寿命を迎える計算になります。
年間の土日休みは104日なので、週に2回使用している方の場合は3年ぐらいが寿命と考えるのが良いと思います。
パフォーマンスが低下してしまっていると、モバイルバッテリーがただの重りになってしまうので、すでに持っているモバイルバッテリーをどれだけの年数使っているか改めて確認してみましょう。
- 夏の車内など高温になる場所に置きっぱなしにしない
- 水に濡らさない・落とさない(濡れたらそのまま充電しない)
- 膨らんだり、変なにおいがしたりするものは使わない
- 冬はポケットや保温ケースに入れ、使う直前に出す
飛行機で遠くの山へ行くとき
モバイルバッテリーは預け入れの荷物には入れられず、機内に持ち込みます。羽田空港の案内では、1人2個まで・1個160Wh以下、端子をテープで保護するか1個ずつ袋に入れる、機内でモバイルバッテリー自体を充電しない、モバイルバッテリーからスマホなどへの充電も控える、とされています(羽田空港旅客ターミナルのお知らせ)。ルールは航空会社によって異なる場合があるので、乗る航空会社のサイトも確認しましょう。
Wh(ワットアワー)は本体のラベルで確かめます。書かれていない場合は「容量(mAh)×電圧(V)÷1000」で計算でき、例えば3.6Vで10,000mAhなら36Whです。
よくある質問
日帰り登山にモバイルバッテリーは必要?
地図アプリで道を確かめたり、もしものときに連絡したりするのにスマホは欠かせません。電池が切れると困るので、日帰りでも5,000mAhほどの軽いものを1つ持っておくと安心です。
何mAhを選べばいい?
日帰りは5,000mAh、1泊は10,000mAhが目安です。2泊以上で山小屋などで充電できない場合は、スマホの使い方に合わせて10,000mAh以上にするか、2台に分けて持ちましょう。
冬山でスマホの電池がすぐ減るのはなぜ?
リチウムイオン電池は寒さに弱く、0℃を下回るような所では一時的に電池の減りが早くなったり、電源が切れたりします。スマホもモバイルバッテリーも体に近いポケットや保温ケースに入れて持ち歩き、冷えたら暖かい所で温めてから使いましょう。
モバイルバッテリーは飛行機に持ち込める?
持ち込めますが、預け入れはできません。1個160Wh以下・1人2個までなどの決まりがあり、一般的な5,000〜10,000mAhのモデルは100Wh以下におさまります。最新のルールは航空会社のサイトで確かめてください。
防水のモバイルバッテリーを選ぶべき?
防水モデルは重くなりがちです。軽いモデルを選んで、保温ケースやドライバッグに入れて雨から守るのも良い方法です。
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※本記事の作成にはAIを活用し、製品の仕様は各公式サイトの掲載情報(確認日時点)と照合しています。






