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冬の山は“肌着”で変わる。寒い季節の最強アンダーウェア4選|finetrack・MILLET・mont-bell・山旅メリノ徹底比較

冬の山は“肌着”で変わる。寒い季節の最強アンダーウェア4選|finetrack・MILLET・mont-bell・山旅メリノ徹底比較

冬の山で、一番怖いのは寒さじゃない。汗なんです。

登りでかいた汗が、山の頂上、稜線、下山の風で一気に体を冷やす。これが汗冷えです。
だから、どんな保温着よりも重要なのが、一番下に着る1枚目。今回は、寒い季節のアンダーウェア4モデルを徹底比較します。

アンダーウェア4モデルは

  • ファイントラック|ドライレイヤー®ベーシック
  • ミレー|ドライナミックメッシュ
  • モンベル|ジオライン クールメッシュ
  • 山旅|オールメッシュ・速乾メリノウール・Tシャツ

冬の行動時と停滞時、どちらも快適に過ごすための4モデルを、構造・素材・使用感から徹底比較しました。今回は秋山に出かけて実際の着用感、機能性についてもレビューします。

アンダーウェア4モデルの比較表

以下は、4製品を 価格・素材構成・吸水性・吸湿性・そのまま着用可否・汎用性・保温力の7項目で比較した表です。

ブランド名ファイントラックミレーモンベル山旅
製品名ドライレイヤー®ベーシックTドライナミック メッシュ ショートスリーブジオライン®クールメッシュ Tシャツ速乾メリノウールTシャツ(オールメッシュ)
価格(税込)¥5,280¥6,600¥2,860¥13,750
機能汗を肌から離す役割汗を肌から離す役割拡散速乾しながら移動させる温度・湿度の調整機能付きで、拡散速乾しながら移動させる
上に着用するウェアタイトタイトタイト〜レギュラータイト〜レギュラー
素材構成撥水ポリエステル100%ポリプロピレン66% ナイロン28% ポリウレタン6%ポリエステル100%メリノウール50%・ポリエステル47%・ポリウレタン3%
吸水性(汗を吸う力)×なし×低い(吸水しにくい)⚪︎高い(拡散する)⚪︎高(ポリとウールが吸収し、拡散も速い)
吸湿性(湿度調整・蒸気を吸う力)×なし×低い×低い⚪︎高い(ウール特有の調湿性)
そのまま着用可能か××△(単体でもギリOKだが透ける)⚪︎(Tシャツとして着用可能)
汎用性(登山以外での使用)⚪︎寒暖差があるアクティビティ向け、普段使いにも良い×寒暖差があるアクティビティ向け、且つ寒い季節専用⚪︎寒暖差があるアクティビティ向け、普段使いにも良い⚪︎街着・ベースレイヤー両対応
保温力(冷えにくさ)普通高い低い自由自在(メリノウールの衣類内の温度や湿度をコントロールする機能)

価格帯

  • 最安:モンベル「ジオライン®クールメッシュTシャツ」2,860円
  • 最高:山旅「速乾メリノウールTシャツ(オールメッシュ)」13,750円
  • 中間:ファイントラック5,280円、ミレー6,600円

素材構成

  • ファイントラック:撥水ポリエステル100%
  • ミレー:ポリプロピレン66%+ナイロン22%+ポリウレタン6%
  • モンベル:ポリエステル100%
  • 山旅:メリノウール50%+ポリエステル47%+ポリウレタン3%

吸水・吸湿性能

  • ファイントラック:吸水・吸湿性ともになし(汗を肌から離す役割)
  • ミレー:吸水性・吸湿性ともに低い(汗を肌から離す役割)
  • モンベル:吸水性◎、吸湿性△(拡散速乾しながら移動させる)
  • 山旅:吸水性◎、吸湿性◎(温度・湿度の調整機能付きで、拡散速乾しながら移動させる)

そのまま着用可能か

  • ファイントラック・ミレー:✕(ベースレイヤー前提)
  • モンベル:△(単体でもギリOK)
  • 山旅:◎(Tシャツとしても着用可能)

ファイントラック「ドライレイヤー®ベーシック」

第0レイヤーという概念を作った、日本ブランドの傑作です。極薄の撥水繊維でできた1枚が、肌の汗を外側へ押し出し、アンダーウェアの上に着用したベースレイヤーの濡れを肌に戻さない役割を担います。
その秘密は撥水加工です。

冬季登山では、ベースレイヤーの下に1枚仕込むだけで「冷え戻り」が劇的に軽減します。
抗菌防臭加工は施されていますが、使っていると汗の匂いが気になるのは化繊素材の弱さだと思います。

肌触りはさらっとドライですが、撥水可能が施されたアンダーウェアなので、使い続けていると効果が落ちていきます。フィット感はタイトで、ドライレイヤーで汗が移動したらベースレイヤーが吸水しなければいけないので、ベースレイヤーもタイトなものを着用しないと効果が落ちてしまいます。

ミレー「ドライナミック メッシュ」

もはや定番となった網タイツ型アンダーです。太めのポリプロピレン糸で構成された立体メッシュで、ポリプロピレンは疎水性(水をはじく性質)で、吸水性が非常に低い素材なので、この素材の特徴を活かして、ファイントラックのドライレイヤー同様に汗の移動を起こします。

ただしナイロンが 素材構成に入っているので、吸水効果もあるので、 上に着用するベースレイヤーがタイトではなくとも、 肌の汗残りを 軽減します。

また肉厚のメッシュなので 紹介する4つのアイテムの中では 着用した際の保温力が高く、 雪山登山 やスキーなどで 着用すると体が温かく感じる 側面もあります。 なので 暑い季節に着用すると 逆に発汗量が多くなってしまうと思います。

モンベル「ジオライン® クールメッシュ」

モンベルのジオラインシリーズの中でも最も軽量・速乾性に優れたモデルです。

ポリエステル100%なので 吸水速乾性に優れたメッシュウェアで、 ファイントラックや ミレーのアンダーウェアと異なり、汗の移動に 特化しているわけではなく、 汗を吸収して拡散し 単体だと乾きを待つわけですが、 アンダーウェア なので ベースレイヤーに濡れを移す役割を担います。

このようなウェア なので 着用するベースレイヤーにもよりますが、 ジオライン そのものが 冷たく感じやすく、 ベースレイヤーが薄手の化繊素材だと 肌が冷たくなりやすいので、 寒い季節、 風が強い環境では 着用するベースレイヤーの素材選びに注意が必要だと思います。

山旅 × SN「速乾メリノウールTシャツ(オールメッシュ)」

素材構成は50%メリノウール・50%ポリエステルです。
今回紹介する アンダーウェアの中で唯一 メリノウールが混紡されています。またメッシュ地でありながら 透け感が非常に少ないので 単体での着用も可能で、 暑い季節では単体での着用、 寒い季節では アンダーウェアとして着用できるので、 1年を通して 使用することができます。

レギュラーフィットやリラックス フィットだとアンダーウェアとして使用したときに、 ベースレイヤーの下がゴワゴワしてしまいます。 なので シルエットは 単体でも着用できるように タイト過ぎず ルーズすぎない トリムフィットを採用しています。

メリノウールは 化繊素材とは 違い、吸湿性があること、 また「コルテックス」と呼ばれる繊維の皮質部によって取り込む吸湿量が湿度に合わせて変化し、湿度が高くなればなるほど多量の湿気を吸湿する機能備えているので、衣類内の湿度と温度をコントロールしてくれます。

なので アンダーウェアとして着用した時は モンベルの ジオラインと同じように汗を吸収して拡散しベースレイヤーに濡れを移す役割を担うのですが、 それだけでなく常に 体から放出される湿気を吸着し、さらに 素材そのものが冷たく なりづらいので、 常に 肌がドライ且つ 体温を維持し続ける機能を備えています。

このことから暑い季節だけでなく、 特に寒い 季節や 寒暖差の高い高所登山や稜線で 体温が低くなることなく、 余計なエネルギー消耗を防いでくれます。

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