東京・奥多摩にある『御岳山』は、ただの低山ではない。
ケーブルカーを使えば気軽にアクセスでき、登山初心者にも親しまれている山。
しかし一歩足を踏み入れると、そこには"信仰"と"神話"が色濃く残る、独特の空気が流れています。
今回の旅では、低山トラベラー大内征さんとともに御岳山をゆっくり歩きながら、その歴史や文化に触れることができました。
今回の山行動画は記事の最後にありますので、ぜひあわせてご覧ください。
山を「歩く」ではなく、「学ぶ」

登山というと、ピークを目指すスポーツ的なイメージが強いかもしれません。
でも御岳山の魅力は、"どれだけ速く登るか"ではなく、"どれだけ山の物語を知れるか"にあります。
参道に並ぶ宿坊。
山の中に佇む神社。
そして、山に根付くオオカミ信仰。

こうした景色のひとつひとつが、「昔から人がこの山を特別な場所として見てきた」ということを教えてくれます。
御岳山は、約1400年前から信仰の山として人々に崇められてきたとされています。
農民は豊作を願い、この山を訪れたという。
"おいぬ様"が守る山

御岳山を語るうえで欠かせない存在が、"おいぬ様"。
山頂に鎮座する【武蔵御嶽神社】では、日本オオカミを神格化した「大口真神(おおぐちまがみ)」が祀られています。
日本武尊を導いた白狼の化身とも伝えられており、古くから魔除けなどの神として信仰されてきました。
ただ景色を眺めるだけでは気づかない、"山岳信仰の痕跡"が、御岳山には今も自然に残されています。
江戸時代から続くおみくじ

武蔵御嶽神社は、占いの神様「櫛真智命(くしまちのみこと)」が祀られているため、おみくじがよく当たると評判です。
おみくじは、当時の言葉のまま残されており、現代語訳の解説書がそばに備えられています。
一見難しく見えますが、現在の自分や見通しを的確に言い当てられると話題だそうです。
一般的なおみくじとは少し雰囲気が違っていて、不思議と心に刺さる言葉が多かった気がします。
ただ「運勢を見る」というより、"今の自分へのメッセージ"を受け取るような感覚。
私が引いたのはまさかの『凶』。
しっかりと自分への戒めにしていきたいと思います。汗
登山って、自然の中を歩きながら、自分の気持ちを整理する時間でもあると思います。
だからこそ、御岳山で引くおみくじには、普通の観光地とは違う特別感と重みがありました。
低山なのに、満足感が深い理由

標高929m。
御岳山は決して高い山ではありません。
それでも、多くの登山者が「また来たくなる」と感じるのは、山そのものに"厚み"があるからだと思います。
御岳山は、"登山だけでは終わらない山"なのです。
最近は絶景重視の登山も人気だけれど、こういう「文化や歴史を歩く山旅」は、また違う満足感があります。
特に、登山を続けている人ほど刺さる山行かもしれないです。
山好きほどハマる、"物語のある低山"

印象的だったのは、征さんの歩くスピード感。
急がない。
ピークハントを目的としない。
歴史をたどる。
景色だけを求めるのではなく、「なぜこの場所に神社があるのか」「なぜ人はこの山を信仰したのか」を知ることで、山歩きが一段深くなる事を教えていただきました。
そんな山旅、興味ありませんか?
おまけ
御岳山登山の起点【御嶽駅】のそばにある御岳渓谷で多摩川の上流を横目に散歩をした先にあるのが
「清流ガーデン澤乃井園」
多摩川が見える心地良い木陰の席でいただく蕎麦とビールは最高でした!

【今回の旅の動画はこちら】

