世の中には数多くの素晴らしいバックパックが存在します。そのなかで「自分たちが本当に背負いたい日帰り用ザックとは何か」を突き詰めるため、まずは市場にある20〜30L台のさまざまな日帰り向けバックパックをくまなく調べ上げ、素材、ギミック、背負い心地、そして使い勝手を徹底的に分析することからスタートしました。



そうしてコンセプトを固める中で実現したのが、アウトドア誌『ランドネ』との共同開発です。編集長の安仁屋さんをはじめ、スタッフの山崎さん、加藤さんという3名の女性陣が加わり、実際のフィールドでの気づきや日常での扱いやすさなど、女性ならではの細やかな視点と意見を惜しみなく注ぎ込んでいただきました。
開発にあたって掲げたテーマは、「女性でも男性でも、そして普段使いから登山までボーダーレスに使えること」。性別や体格の境界をなくし、街の暮らしと週末の山歩きを自然体でシームレスにつなぐバックパックを目指しました。
商品名には、「このザックを背負って、使う人それぞれの素敵な山旅のストーリーを紡いでいってほしい」という願いを込め、「story25(ストーリー25)」と名付けています。
机上の空論ではなく、実際の山行と日々の生活のなかで何度も検証を重ね、必要な機能と引き算のバランスを追求しました。総重量約460g(最小重量約383g)という軽快さを誇りながら、フィールドで頼れる耐久性と、日常に溶け込む洗練された佇まいを兼ね備えた、今までにない実力派バックパックに仕上がっています。
商品名: ランドネ × 山旅 コラボ日帰り登山用ザック「story25」
容量: 20〜30Lクラス(日帰り〜デイトリップ)
価格: 26,400円(税込)
重量: 総重量 約460g(最小重量 約383g)
カラー: Ice Cream(本体) × 鮮やかなブルー(背面パッド)
「ボーダーレス」を体現する設計思想

「story25」が最も大切にしたのは、山と街、そしてジェンダーの垣根を取り払う「ボーダーレス」な使い勝手です。
本格的な登山用バックパックは機能的である反面、ストラップ類の主張が強すぎたり、シルエットが過剰にスポーティであったりして、街中でのコーディネートには合わせにくいことが少なくありません。一方で、タウンユース用のデイパックをそのまま山へ持ち込むと、ボトルの取り出しにくさや雨・擦れへの不安、荷物が増えたときの体への負担といった課題に直面します。
「story25」は、登山で求められる実用的なディテールを妥協することなく落とし込みつつ、外観はすっきりと端正なフォルムに整えました。通勤・通学、休日のカフェ巡りから、週末の低山ハイク、さらにはしっかり歩く日帰り登山まで、背負うシーンを選びません。男女問わず心地よくフィットするサイズバランスとデザインにより、家族やパートナーと兼用で愛用していただける汎用性の高さも魅力です。
素材へのこだわり:あえてウルトラライト高級素材を使わなかった理由

バックパックの骨格となるメインファブリックには、ナイロンをベースに高強度ポリエチレン繊維をリップストップ状(格子状)に織り込んだ高機能素材を採用しています。
この生地は非常に優れた引裂強度と引張弾性率を有しており、一般的な210デニールのナイロンオックス生地と比較しても約1.6倍の強度を誇ります。岩場や小枝との擦れにも強く、生地表面には撥水加工を施しているため、急な小雨や霧に見舞われた際にも内部の荷物をしっかりと保護します。
昨今のアウトドアシーンでは、ダイニーマ(DCF)やウルトラ(Ultra)、アルーラ(Aluula)といった最先端のハイパフォーマンス素材が注目を集めています。もちろんそれらは極めて軽量で高性能ですが、日帰り向けのバックパックに採用した場合、どうしても販売価格が3万円台後半から4万円近くまで跳ね上がってしまいます。

日帰り登山というアクティビティの性質を冷静に見つめ直したとき、それらの超高額素材はややオーバースペックなのではないかという結論に至りました。そこで選定したのが、今回のナイロン×高強度ポリエチレンリップストップ素材です。この生地を採用した理由は大きく3つあります。
納得のいくコストパフォーマンス: 道具としてのタフさを犠牲にせず、税込26,400円という手に取りやすい適正価格を実現できること。
扱いやすいしなやかさ: 硬すぎてパッキングしづらかったり、逆に薄すぎて型崩れしたりすることがなく、荷物量に応じてきれいにコンプレッション(圧縮)できる絶妙なコシ感があること。
日常にも映える上質な風合い: 男女ともに好まれやすい、落ち着きと鮮やかさを兼ね備えた発色。今回採用した「Ice Cream」カラーは、山での視認性を保ちながら、街の風景にも軽やかに馴染みます。
過剰なスペック競争に陥ることなく、使い手にとっての「ちょうどいい実用性と価格のベストバランス」を形にしました。
背負い心地を高める着脱式背面パッドと配色

内部の金属フレームなどを排したフレームレス構造を採用することで、本体の劇的な軽量化を図っています。
背負い心地を大きく左右する背面部には、取り外しが可能な高密度背面パッドを標準装備しました。適度なクッション性と剛性を持たせているため、バックパックの内部に入れた荷物の角が背中にゴツゴツと当たるのを防ぎ、長時間の歩行でも快適なフィット感を持続させます。

この背面パッドのカラーには、メイン生地の「Ice Cream」を引き立てる鮮やかなブルーを採用しました。普段は外から見えないパーツですが、ジッパーを開けたときやパッドを取り外す瞬間に、パッと目を惹く遊び心のあるアクセントカラーを楽しんでいただけます。
背負ったままストレスなく扱えるサイドボトルポケット
行動中の水分補給は、安全で快適な登山を続けるための基本です。しかし、ザックを下ろさなければボトルが取れなかったり、かがんだ拍子にボトルが滑り落ちてしまったりといった小さなストレスは、登山者を悩ませる要因になります。


「story25」の両サイドに配置したボトルポケットは、バックパックを背負ったままの自然な腕の動きで、スムーズにボトルを出し入れできる開口部の角度と深さに設計しました。



さらに、ポケット上部には手元で操作できる「フィット調整コード」を配置しています。細身のペットボトルから太めのナルゲンボトルまで、入れるボトルのサイズに合わせてザックを背負ったまま片手でキュッと締め付けることが可能です。前かがみになったり段差を飛び降りたりしてもボトルが脱落する心配がなく、険しいトレイルでも安心して歩行に集中できます。
街使いにも馴染む着脱式バンジーコード & 自由な重量カスタマイズ


バックパックのフロントパネルには、脱いだウインドシェルや行動食、グローブなどをサッと差し込める大型のメッシュポケットを配置しています。
そのメッシュポケットの上から荷物をしっかり押さえ込み、全体の揺れを抑えるコンプレッション用バンジーコード(フロントストラップ)を追加しました。荷物が少ない日帰り登山でも内部の荷物が偏らず、重心を背中側に引き寄せて歩行時の安定感を高める役割を果たします。
そして、このバンジーコードはフックで簡単に完全取り外しができる構造になっています。街中で通勤や通学用のデイパックとして背負う際には、コードを取り外すだけでアウトドアギア特有の主張が消え、シンプルでクリーンなアーバンバックパックへと表情を一変させます。
また、本製品は使い手の用途や好みに合わせてパーツを自在に引き算し、軽量化を追求できるのも大きな特徴です。

総重量: 約460g(すべてのパーツを取り付けた状態)
背面パッド: 38g
ウエストベルト: 30g
フロントストラップ: 9g
パーツを外した最小重量: 約383g
「今日はしっかり荷物を詰めて日帰り登山へ行くからフル装備の460g」、「近場の低山ハイクや散歩だからパーツを削ぎ落として383gの軽快パックにする」といったように、その日の計画や歩くスタイルに合わせた自由なカスタマイズが可能です。
素早いアクセスと日常にも便利なインナー収納

メイン気室の開口部には、素早く直感的な開閉が可能なコードロックシステムを採用しました。フラップ(雨蓋)を開ける手間がなく、ドローコードをワンアクションで引き緩めるだけで、必要なギアへ即座にアクセスできます。


さらに、内部の背面側には現代のライフスタイルに欠かせない2つの収納ポケットを設けました。
大型スリーブポケット: 街使いでは15インチクラスの大きなノートパソコンやA4書類をすっきりと収めることができ、山行時にはハイドレーションパックや薄手の防寒着を安定して収納できます。
ジッパー付きセキュリティポケット: 鍵、財布、スマートフォン、リップクリームや常備薬といった細かな貴重品を紛失することなく安全にまとめておけるポケットです。
山での道具整理はもちろん、平日のビジネスシーンやカフェでの作業時にも、バッグインバッグなしでスマートに荷物を整理整頓できます。
荷物が増えても疲れにくいショルダーハーネスと着脱式ウエストベルト
「総重量約460g」というUL(ウルトラライト)カテゴリーの軽さでありながら、背負い心地を犠牲にしていません。


ショルダーハーネスには、あえてペラペラの薄手生地ではなく、適度な厚みと弾力性を備えたクッション材をしっかりと封入しました。これにより、防寒着や予備の水、調理器具などを詰め込んでパックが重くなってしまった際にも、肩への食い込みや局所的な圧迫感を大幅に和らげます。
また、腰回りを安定させるウエストストラップも標準装備。岩場や急登で体が左右に振られるのを防ぎます。このウエストストラップもスライド式で簡単に取り外しができるため、街使いの際や、ハーネスと干渉させたくない場面では外して身軽に使い分けることができます。
まとめ
「story25」の全体像を改めて見つめると、
自由に足し引きしてカスタマイズできる部分(バンジーコード、背面パッド、ウエストベルト)
道具の基本として妥協せずしっかりと作り込んだ部分(タフな生地、背負いやすいショルダーハーネス、機能的な各ポケット)
この2つが明確に整理され、見事な調和を生み出していることがお分かりいただけると思います。
山と街の境界線を軽やかに飛び越え、平日も週末も、毎日の暮らしのなかに自然と寄り添ってくれるバックパック。初めての日帰り登山に挑戦する方から、すでに数々の山を歩き込んできたベテランハイカーまで、性別や経験を問わず自信を持っておすすめできる仕上がりです。
このザックの細かな使い心地やギミックの動きについては、追って動画でも詳しくご紹介する予定です。
ぜひ「story25」を背負って、あなただけの新しい山旅のストーリーを紡ぎに出かけてみてください。

