この記事の要点:初心者の日帰りなら、石鎚スカイラインの終点・土小屋から登るコース(山頂の弥山まで約2時間15分)か、石鎚登山ロープウェイで上がって成就社から登るコース(約2時間30分)がおすすめです。鎖場はすべて迂回路で避けられます。ただし11月の石鎚山は山頂付近で氷点下になり、雪や凍結が始まる時期。石鎚スカイラインは12月1日〜3月31日に冬期閉鎖されるので、11月中に土小屋から登る人は閉門時間(18:00)にも注意しましょう。
(2026年11月2日更新:ロープウェイの運行時間・運賃、石鎚スカイラインの冬期閉鎖と開閉門時間を公式で確かめ、コース比較表・季節ごとの服装と持ち物・よくある質問を追加しました。)
古くから信仰の山として親しまれてきた石鎚山。車での登山に便利な土小屋コース、表参道としてロープウェイも利用できる成就社コースがよく知られてますが、堂ヶ森からの縦走や、面河渓からのコースなど個性豊かなコースもあります。今回は石鎚山の日帰り登山、初心者でも楽しめる登山コースを紹介します。
石鎚山の基本情報と気温

石鎚山は西日本最高峰で標高1,982m(最高点の天狗岳)。石鎚神社頂上社のある弥山から、やせ尾根を15分ほど歩いた先が天狗岳です。日本百名山・日本七大霊山のひとつにも数えられています。
四国山地西部に位置し、気温は最も低い月で1月の-12.4度を記録します。最も気温が高い月は7月で最高気温は22.5度と過ごしやすい気候です。
- 都道府県:石鎚山(いしづちさん) 愛媛県(西条市・久万高原町)
- 標高:石鎚山(いしづちさん) 1,982m(天狗岳)
- 初心者向けの登山口:石鎚山(いしづちさん) 土小屋(石鎚スカイライン終点)/石鎚登山ロープウェイ 山頂成就駅
- 天気・アクセスなど:石鎚山(いしづちさん) 石鎚山の詳細情報
※横スクロールで表がスクロールできます。山頂付近の月ごとの気温の目安(単位:℃)です。
- 最高気温:1 -4.8 / 2 -3.2 / 3 1.6 / 4 3.2 / 5 12.9 / 6 18.5 / 7 22.5 / 8 22 / 9 18.5 / 10 12.5 / 11 7 / 12 2
- 最低気温:1 -12.4 / 2 -11.5 / 3 -8.5 / 4 -4.1 / 5 0.7 / 6 6.1 / 7 10.8 / 8 10.3 / 9 6.8 / 10 0.2 / 11 -5.2 / 12 -10.2
表のとおり、11月の最低気温は氷点下です。麓が秋でも、山頂は冬の入り口だと考えて準備しましょう。
最新の登山情報(2026年11月2日確認)
- 石鎚登山ロープウェイ:11月4日〜12月は全日8:40〜17:00の運行です(11月3日までは平日8:00〜17:00、土日祝7:40〜18:00)。20分ごとの発車が基本で、天候で変わることがあります。運賃は大人往復2,200円・片道1,200円、小学生は往復1,100円・片道600円。(出典:石鎚登山ロープウェイ「料金・運行時間」)
- 石鎚スカイライン(土小屋への道路):冬期は12月1日〜3月31日まで通行止めになります。9月1日〜11月30日の開門は7:00、閉門は18:00。閉門までに面河側の関門ゲートを出ないと、翌朝まで出られません。大雨のときも通行止めになります。(出典:愛媛県「石鎚スカイラインについて」、いよ観ネット「石鎚山」)
- 土小屋へのバス:久万高原町からの土小屋行きバスは期間限定の運行です。11月以降に使う予定の人は、運行日を必ず事前に確認してください。
- 雪と凍結:11月は寒波が来ると山頂付近に雪が積もり、鎖場や岩場、北側の登山道が凍ります。初冠雪のあとはチェーンスパイクを必ず持ち、鎖場は迂回路を使いましょう。12月以降の石鎚山は、ピッケルと12本爪アイゼンが必要な雪山です。
- 日没:11月は17時前に暗くなります。ロープウェイの最終(17:00)に間に合うよう、山頂を遅くとも13時ごろには出発する計画にしましょう。
石鎚登山のQ&A
初心者でも登れるコースはある?
標高1982mと決して低くない標高ながら、地元の人からはじめて登山の山としても親しまれている石鎚山。
初心者や初めて登る人には土小屋コースや成就社コースがおすすめです。登山道がきちんと整備されていて登りやすく、登山口までのアクセスも良好です。また、トイレや小屋などの設備も充実しています。
違った角度で石鎚山を楽しみたい、体力には自信があるという健脚の方には堂ヶ森からの縦走コースや面河渓からのコースがおすすめです。ササ原の縦走路を楽しんだり、信仰の山としての石鎚山の歴史を感じながら登ることが出来ます。
石鎚山を最も楽しめる時期は?初心者が登るなら何月?
石鎚山は1年中登ることができ、それぞれの季節で違う顔を見せてくれる山です。
その中でも特に石鎚山を楽しめるシーズンは秋!例年、10月上旬に紅葉のピークを迎えます。紅葉で染まる石鎚山は圧巻です。

2021年10月4日の紅葉に染まる石鎚山。
紅葉シーズン以外にも、春にはイシヅチザクラやアケボノツツジなど可憐な花が岩稜に咲き誇り、夏は緑が濃く、標高の高い所では気温が5~10度下がるため清々しい空気を感じることができ、冬は、温暖な気候の四国地方とは思えない白銀の世界を楽しむことが出来ます(冬は雪山の装備と経験が必要です)。
初心者が登るなら過ごしやすい気温で、登山道のコンディションも良い6~7、9~10月がおすすめです。
石鎚山の鎖場ってどんなところ?

石鎚山の主な鎖場として「試しの鎖」「一の鎖」「二の鎖」「三の鎖」があります。これらの鎖場すべてを楽しめるのは表参道の成就社コースです。
「試しの鎖」は登ったら、必ず降りる必要があるので「試し」という名前ながら一番難易度の高い鎖場になります。難易度は高いですが、登った先からの景色は最高です!
全ての鎖場には迂回路があるので怖いと思ったら無理せず迂回路を使用しましょう。迂回路と鎖、どちらの道を使ってもコースタイムに大きく変化はありません。雨や凍結の日、混雑している日は、初心者は迂回路を使うのが基本です。
お山開き大祭の開催時期は?
お山開き大祭は7月1日より10日間かけて行われています。昔から継承されてきた神事の中でも3体(智・仁・勇)の御神像を麓の本社から頂上社(弥山)に奉還される祭事が最大の見どころです。現在も初日だけは女人禁制です。この期間は石鎚スカイラインの開門時間も早くなります。
石鎚山の難易度別おすすめ登山コース
白山以西の最高峰(1982m)としても、また日本百名山、日本七大霊山などの名にも恥じない歴史と自然の豊かさに触れようと、四季を通して多くの登山者が入山できる石鎚山。
ロープウェイを利用する初心者向け登山コースや、鎖場など岩が露出したクライミングが楽しい登山コース、周辺の山々と一緒に楽しむ登山と様々な楽しみ方ができます。今回は代表的でおすすめの4つの登山コースを難易度別で紹介します。コースタイムは山旅旅の記録による目安(休憩を含まない)です。
- 土小屋コース:向いている人 初心者(マイカー向き) / 山頂(弥山)までの目安 約2時間15分(約4.6km) / ポイント 傾斜がゆるく歩きやすい。冬期は道路が閉鎖
- 成就社コース(ロープウェイ利用):向いている人 初心者〜 / 山頂(弥山)までの目安 成就社から約2時間30分 / ポイント 4つの鎖場あり(迂回路あり)。表参道
- 堂ヶ森からの縦走:向いている人 健脚の経験者 / 山頂(弥山)までの目安 保井野登山口から約6時間40分 / ポイント 長いササ原の縦走。展望がよい
- 面河コース:向いている人 中級者 / 山頂(弥山)までの目安 面河登山口から約4時間15分 / ポイント 静かな裏参道。原生林と渓谷
初心者向け【一番コースタイムが短い】日帰り登山におすすめ土小屋から目指す石鎚山
①土小屋駐車場→②石鎚神社頂上山荘→③天狗岳
- 登山口:土小屋(標高約1,500m)
- 所要時間の目安:土小屋から弥山まで約2時間15分、天狗岳まではさらに約15分
- 注意する所:二の鎖小屋から先の鎖場と桟道。冬期(12月〜3月)は石鎚スカイラインが閉鎖され、土小屋に車で行けません。
面河から土小屋までの延長18kmを石鎚スカイライン(1970年9月開通、現在は無料)によって結ばれて以来、石鎚山、岩黒山、筒上山などの登山基地に位置する土小屋は広い駐車場と宿泊施設もあり、春から秋にかけての土・日曜はハイカーでにぎわっています。

紅葉の時期の週末には8時頃には第一駐車場がほぼ満車になります。
土小屋からは松山営林署小屋横より山道に入り、ゆるやかな稜線上を5分ほど歩いて「鶴ノ子ノ頭」の北側のブナ林と雑木の中をトラバースします。標高1560m付近の鞍部で南面に移り、ササのスロープの中整備されたゆるやかな登りが続きます。
土小屋より約45分の標高1640mあたりの稜線に一番近いところに平地があり、休憩場所にぴったりです。南面は明るく、左方には筒上山、中央には右の椿山へ続く稜線と、その中腹のスカイラインを走る車が見渡せます。
やがて再度稜線を北側に越え、ブナ、ムシカリ、カエデ、ミツバツツジ、ナナカマドなどの雑木を見ながら稜線通しに快適な歩きが続きます。東陵基部の広場は大樹の下で風を感じることができ、休憩場所に最適です(土小屋より約1時間5分)。

最近東陵登りで石鎚南尖峰へ登る登山者が増えています。踏み跡もしっかりしていますが危険個所が多いため、必ず経験者同伴で通りましょう。
縦走路は石鎚北面をゆるやかに二の鎖小屋まで登りますが、ルンゼを4本横切るので、いずれも雪解け時、梅雨時、荒天時などの落石には、十分注意してください。これらは5月上旬まで雪渓として残るので、軽装の登山者を見るとヒヤッとすることがあります。北面を通るこの区間は、晩秋の寒波のあとは最初に凍る場所でもあります。
二の鎖小屋下で、西条側の表参道と合流して、木製の急な階段を登った所が二の鎖小屋前です。(土小屋より約1時間40分)小屋のすぐ上に長さ49mの大鉄鎖があります。少人数の時を選んで挑戦するのもよいですが、無理は禁物です。

迂回路(鉄板造りの桟道あり)を利用することもできます。冬期には一番危険なところで、ピッケル、アイゼンの世界であり、最も慎重に登高しなければいけません。
迂回路の途中はイワカガミやダイコンソウ、そして5、6月は各雑木の花を見ることができます。中でも頂上周辺に5月下旬に咲くイシヅチザクラは素晴らしい。最後の桟道を通過すると、まもなく南面が開けて、面河本谷が眼下に広がり、頂上山荘の横を経て、弥山に到着します(土小屋より約2時間15分)。

晴天であれば展望は思いのままで、運が良ければ、剣山、三嶺、そして太平洋をも見ることができます。余力のある人は短い鎖を使って少し下り、やせ尾根を注意深く、ゆるやかな登りを15分で白山以西の最高峰天狗岳(1982m)へ立つことができます。天狗岳へのやせ尾根は両側が切れ落ちているので、強風や凍結の日は弥山で引き返しましょう。
東北東の方向に端麗な隆起準平原をみせてくれているのが、瓶ヶ森です。石鎚頂上周辺はドウダンをはじめ紅葉の種類も多く、色づきは10月上旬で、時には霧氷のついた紅葉も見ることができます。

マイカー組は同じコースを引き返しますが、他に裏参道面河コースを通る場合。4時間あれば面河バス停に到着できます。表参道成就コースは2時間35分でロープウェイ山頂成就駅に到着します。アプローチの交通便は表参道成就コースの方が便数が多いです。
初心者〜【4つの鎖場を楽しめる】成就を経て石鎚山頂へ
①石鎚登山ロープウェイ 山頂成就駅→②石鎚神社成就社神門→③試しの鎖 (上り)→④一ノ鎖→⑤石鎚神社 奥宮 頂上社
- 登山口:石鎚登山ロープウェイ山頂成就駅(標高約1,300m)
- 所要時間の目安:成就社から弥山まで約2時間30分、下りは山頂成就駅まで約2時間35分
- 注意する所:試しの鎖〜三の鎖。すべて迂回路あり。ロープウェイの最終に間に合う時間に下山を。

ロープウェイと石鎚スカイラインの開通によって、長い歴史をもった表参道の今宮道も黒川道も登山者がほとんど利用しなくなり、代わってロープウェイ下谷口が石鎚登山の表玄関になっています。ロープウェイは標高1300mまで8分で一気に上がり、ゆるやかな道を25分歩いて1400mの石鎚神社成就社に到着します。
ロープーウェイを使用しないコースとして、西之川バス停から30mほど先の石段を山側へ登るコースがあります。一部廃屋になった数軒の家の前を通りながら石垣の途中を急に右に折れるのですが、間違って直進し岩原に行ってしまう登山者がいるため注意が必要です。

右折道を行けば、杉林の中にしっかりとした登山道が続きます。50分ほどで急坂になりますが、杉林の中のジグザグを20分も登れば歩きやすい傾斜になります。小川程度のルンゼを渡って小さい尾根を登る頃には、ロープウェイの音が聞こえてきます。しばらくしてロープウェイから成就へ向かう道と合流し、数分で成就社に到着。成就社には石鎚神社の拝殿・表篭所が建ち、近くにはいくつかの旅館があります。入山届を出して出発しましょう。(西之川より2時間25分)

成就社から石鎚本峰に向かうには、南向きの山門を抜けゆるやかな下り(八丁坂、約1km)を歩きます。20分もすると八丁坂鞍部に着きます。ここは西之川から刀掛を経由して八丁へ、天柱石へ、またはツナノ平上部を経て土小屋など多くのコースの要所となっています。(成就社より20分)帰りはこの八丁坂を登り返すことになるので、体力を少し残しておきましょう。
ブナをはじめ多くの雑木に恵まれ、四季それぞれに美しい景色を見ることができます。

八丁から20分ほどで急坂になり、道は大きくジグザグします。間伐材の階段を上って20分ほど登ると、「試し鎖」と迂回路との分岐点に差しかかります。体力と時間に余裕があれば直登して試し鎖に取り組んでみましょう。登り切った先の岩峰前社森に立つと展望は満点です。(成就社から1時間30分)

下りも鎖を利用して反対側に降り立つと、一軒茶屋があります。一般道は、前社森の東側を捲いてこの茶屋に到着します。きついのはここまでで、ゆるやかになった登山道を15分も行けば石鎚正面と夜明峠が見え、前面が開けます。
少し下ったところが夜明峠。この後、一の鎖の岩場に差しかかります。鎖は27m、迂回路は90mあります。石鎚山の鎖はどこも2本あって、左側が上り、右側が下りになっています。付近は緑のササ原と褐色の木肌を見せるダケカンバの木々が綺麗です。
夜明峠から二の鎖元まではおよそ30分。キャンプ指定地を通過したらまもなく土小屋コースと合流します。鳥居をくぐり間伐材の階段を上れば二の鎖小屋です。(成就社から2時間15分)
鎖場では毎年数件の事故が発生しています。二ノ鎖65m、三ノ鎖67m、挑戦する場合は体調を十分考えて判断して下さい。
30分の迂回路も桟道あり階段ありで大変ですが、最後の正念場です。迂回路の途中ではイワカガミ、ユキワリソウ、ミヤマダイコンソウなどに出会えます。そして弥山の頂上では360度の眺望が待っています。(成就社から2時間30分)
上級者向け【静かな展望の良い道を楽しめる健脚向き】堂ヶ森から行く石鎚山
①保井野登山口→②二ノ森→③石鎚山
石鎚山系で一番西に位置するのが、標高1689mの堂ヶ森。静かな展望の良い道を二ノ森から石鎚山へと縦走するのは、登山者の羨望コースです。

保井野登山口から堂ヶ森手前の稜線までは急勾配が続きます。稜線に出るまではきついですが、稜線に出てからの堂ヶ森にかけては絶景を楽しみながら歩くことができます。(保井野登山口から3時間15分)
堂ヶ森の肩から少し下った平坦な場所は、古くからのテント指定地になっています。平地を約600m歩き、25分ほど上がると五代の分れに差しかかります。眼下に面河鉄砲谷が、遠くには石鎚スカイライン、筒上山などを望むことができます。
稜線沿いに直登すると15分でクラセの頭に着き、少し下ったところで縦走路と合流、15分も歩けば二ノ森(1929m)に到着します。(保井野登山口から4時間50分)進行方向に石鎚山が、左手には西ノ冠岳の岩峰がそびえます。稜線を挟んで高瀑渓谷、南側に面河本谷があり、10月中旬には紅葉を見ることができます。ここまでくれば日帰りの時でも、展望に満足できます。
急坂を下り、稜線を南へ北へと変わりながら1時間ほど歩くと西冠のコルに出ます。古くは高瀑渓谷への下り口でしたが、西側からの大崩落があって以来、熟達者でないと危険な道になりました。小休止後、西ノ冠岳直下のルンゼを慎重に渡り、稜線に一番近いところに踏跡があるので、そちらに進めば西ノ冠岳です。

コルのあたりからササで思うように足が進まないので気を付けましょう。ほとんど平坦な道で、石鎚山の姿がぐっと近づきます。わずかなモミ林を抜けたら面河道と合流、面河乗越へ出て西稜をトラバースすると、三の鎖横で表参道と合流します。桟道を慎重に登り、頂上山荘の横を登れば石鎚山頂弥山に到着。(保井野登山口から6時間40分)頂上からは太平洋が見えたり、冬の好条件の時には大山の頭が見えることもあります。また天狗岳周辺の稜線はブロッケン現象に会える期待感で何度もワクワクする場所です。
熟達者は南尖峰から東稜を下りると、5月下旬、アケボノツツジ、シャクナゲなど予想を超える出会いがあります。弥山から三ノ鎖、二ノ鎖と迂回路を利用して下りますが、初夏ともなればミヤマダイコンソウ、イワカガミ、ユキワリソウなど、第一、第二ルンゼあたりではシコクフウロ、ナンゴククガイソウ、レイジンソウ、ミツガワソウなど高山植物が咲き乱れています。日の短い11月に歩く場合は、時間が足りなくなりやすいので、テント泊にするか別のコースを選びましょう。
中級者向け【石鎚山の歴史を探訪する】面河コースを使った石鎚山南面
①面河山岳博物館→②亀腹→③愛媛大学山岳会石鎚避難小屋→④石鎚神社 奥宮 頂上社
石鎚山は昔から山岳信仰の対象とされてきましたが、表参道を西条側とすると、古くから裏参道とされてきたのが面河コースです。
石鎚スカイライン開通以来、面河コースの利用者は減少しましたが、新緑から紅葉の時期まで、静かな自然との対話を求めて、落ち着いた山歩きができます。

面河(関門)でバスを降りると、近くに面河山岳博物館があります。石鎚山に関する資料が豊富にあるので、時間に余裕があればぜひ立ち寄りたいスポットです。
博物館下の探勝路を歩いて行くと、猿飛谷との出合から山容が一変し、高さ80mの安山岩の岩壁が川に迫り、岩と原始林、深渕の渓谷美が始まります。関門と呼ばれるのはこの地形からである岩畳の上を歩き、下に猿飛や八巻き岩の奇勝を見ながらやがて通天橋のふもとで車道に出ます。10分ほど歩けば亀腹岩で、車の場合はここまで入ることも可能です。岩壁は高さ70m、名前の通り広い腹のような岩肌を見せています。清流が岩床を走り、恰好の休憩所です。
鶴ノ瀬橋を渡って樹林の中を行くと、右側に第一野営場があります。道は渓谷沿いに上り、上流に進むにつれて菜渓、紅葉河原、面河第二野営場、下熊渕などの景勝が観賞できます。上熊渕を過ぎると、間もなく鳥居のある面河登山口です。県警登山届箱があるので、記入して出発しましょう。
最初は階段状の急坂です。約20分で第一の休憩所鷹室に着きます。ウラジロモミ、ヒメシャラ、トチ等の原生林の中を登っていくと、1時間ほどで霧ヶ迫(サコ=谷)の水場(標高約1200m)に着きます。岩礫の間を潜り抜けてきた水は、夏は冷たく、冬は温かさを感じることができます。そのため天気の変わり目などに霧が発生しやすく、この名が付いたと思われます。この後、少しジグザグの登りが続き、標高1350mの尾根に出ると、最初に石鎚南面の勇姿を見ることができます。

1525mの面河山の捲道を登りきると、ブナ林とダケカンバの続くゆるやかな登山道もササに覆われるため足元に注意しなければなりません。やがて南尖峰に突き上げる中沢が右手に見えるころ、愛大石鎚小屋前に着きます。これからは木陰がなくなりますが、7月下旬頃からシコクフウロ、オタカラコウなどの夏の花が見られます。(面河登山口から2時間40分)
崩壊地では高捲ルートを慎重に通過して、ルンゼを横切り、続いてササの斜面を行くと、シコクシラベの原生林の中に冷たい湧き水があります。よほど日照りが続かない限りは利用できます。20分ほどで面河乗越に到着です。

三角点にこだわるなら、二ノ森の方へ少し引き返し、右手の稜線にササを漕いで上れば踏跡があり、左へ登れば三角点に会えます。乗越からは西稜を横切り、三ノ鎖下で表参道と合流します。桟道(鉄板橋)を登りきると、先ほどまで歩いてきた面河道を下に、西に西ノ冠岳、二ノ森、堂ヶ森の連山を見ながら、30mほどで石鎚山頂(弥山)です。(面河登山口から4時間15分)最高峰天狗岳(1982m)は、短い鎖を下りてやせ尾根を15分ほど東方になります。
石鎚山のトイレ情報

公衆トイレは二の鎖小屋が最後。石鎚山頂小屋にもトイレはありますが出来るだけここで済ませておきましょう。石鎚山の主なトイレの場所はこちらになります。
- 土小屋駐車場
- 二の鎖小屋
- 石鎚登山ロープウェイ山麓下谷駅
- 石鎚登山ロープウェイ山頂成就駅
- 保井野駐車場
- 堂ヶ森避難小屋
- 面河渓
- 面河第1キャンプ場・面河第2キャンプ場
- 愛大石鎚小屋
山小屋や売店は冬季に休業するところがあります。晩秋は営業日を事前に確かめておきましょう。
アクセスと駐車場
【土小屋コース】土小屋登山口まで
マイカーの場合は、久万高原町の面河から石鎚スカイラインで土小屋へ(関門〜土小屋は約17km、車で約30分)。土小屋には約100台の駐車場があります。石鎚スカイラインは12月1日〜3月31日は冬期閉鎖、11月30日までは7:00開門・18:00閉門です。
公共交通機関の場合:
- JR松山駅からジェイアール四国バス「久万高原線」に乗り、久万高原中学校前バス停で降車します。
- 久万高原中学校前バス停のすぐ近くにある伊予鉄南予バスの久万営業所バス停から「土小屋行」に乗り、石鎚土小屋で降車します。
※土小屋行のバスは期間限定で運行しています。登山前には必ず運行しているか確認しましょう。
【成就社コース】石鎚登山ロープウェイ山麓下谷駅まで
JR伊予西条駅からせとうちバス「西之川行」に乗り、ロープウェイ前バス停で降車します。ロープウェイは冬も運行しているので、12月以降に石鎚山へ向かう場合の玄関口はこちらになります(運行時間は上の「最新の登山情報」を参照)。
【堂ヶ森経由縦走コース】保井野登山口まで
- JR壬生川駅から周桑バス「保井野集会所行」に乗り、保井野集会所バス停で降車します。
- 保井野集会所バス停から40分ほど歩くと保井野登山口に着きます。
【面河コース】面河渓登山口まで
- JR松山駅からジェイアール四国バス「久万高原線」に乗り、久万高原中学校前バス停で降車します。
- 久万高原中学校前バス停のすぐ近くにある伊予鉄南予バスの久万営業所バス停から「土小屋行」もしくは「面河行」に乗り、面河で降車します。
- 面河バス停から1時間ほど歩くと面河渓登山口に着きます。
季節ごとの服装と持ち物
石鎚山は西日本の山の中でもっとも高く、麓との気温差が大きい山です。上の気温表のように、10月の最低気温は0℃前後、11月は氷点下。秋の石鎚山は、低山の服装に「冬の手前の防寒」を足して考えましょう。服装の基本は登山の服装の選び方、持ち物は登山の持ち物チェックリストも参考にしてください。
- 春(4〜5月):服装の目安 長袖の肌着+フリース+防風ジャケット。5月上旬まで北面に雪渓 / 必要な道具 軽アイゼン(残雪期)、レインウェア
- 夏(6〜9月):服装の目安 速乾Tシャツ+薄手の長袖。山頂は涼しい / 必要な道具 レインウェア、帽子、水1.5L以上
- 秋(10〜11月):服装の目安 保温力のある肌着+フリース+防風ジャケット、休憩用にダウン / 必要な道具 手袋、ニット帽、チェーンスパイク(初冠雪後)、ヘッドライト
- 冬(12〜3月):服装の目安 冬山用の装備一式 / 必要な道具 ピッケル、12本爪アイゼン、ヘルメット。雪山経験者と
足元は、岩や鎖場でしっかり踏ん張れる靴底の硬めの登山靴を選びましょう。鎖場を登る人は、鎖をしっかり握れて冷たさも防げるグローブがあると安心です。
休憩中も着たままで寒さをしのぐ保温着
11月の弥山の山頂は、風が吹くと体感温度が一気に下がります。山旅ショップのPOLARTEC アルファダイレクト90 ULジャケットは、通気性のある化繊の保温着なので、登りの途中から着ておいても蒸れにくく、山頂での休憩までそのまま過ごせるのが石鎚山の晩秋に合う理由です。
風から手を守るミトン
稜線の風で手がかじかむと、鎖や岩をしっかりつかめなくなります。CODURA製軽量コンパクト防風ミトンは、手持ちのグローブの上から重ねて風を防げるので、寒い日の山頂や下山時に役立ちます。鎖場では指が使いやすいグローブに付け替えましょう。
首元の冷えを防ぐネックゲイター
首元を温めるだけで、体感の寒さはずいぶん変わります。POLARTEC パワードライ ネックゲイターは、汗を吸っても乾きやすい素材なので、登りでは下げておき、山頂で引き上げるといった使い方ができます。
周辺の登山者におすすめの山旅スポット・温泉
面河山岳博物館

石鎚山系には1,000種を越える植物が記録されており、面河渓や石鎚山が最初の発見地となった植物が30種以上もあります。森林の垂直分布と合わせて一部を写真で紹介しています。非常に希少なニホンカモシカやモモンガ、ヤマネの他に、博物館周辺でも見ることのできるイノシシ、ムササビ、アナグマ、タヌキなどの剥製をジオラマで展示しています。石鎚山とその周辺の土台である三波川変成岩類、標高1,500mの土小屋から見つかる植物化石、面河渓の白く美しい花崗岩、天狗岳を形づくる荒々しい凝灰岩などについて、岩石・化石標本を展示し、石鎚山の生い立ちが紹介されています。
土小屋terrace

西日本最高峰「石鎚山」の土小屋登山口で長年利用されてきた売店・食堂をリニューアルした土小屋terrace。久万高原の杉材をふんだんに使い窓から柔らかな光が差し込む開放感のある店内には、mont-bell friend shopとして登山に対応したギア、土小屋限定モンベルコラボグッズなど見どころです。石鎚スカイラインの冬期閉鎖中は行けないので、営業期間は事前に確認しましょう。

2階の食堂では笹餅やコーヒー・甘酒など手軽に楽しめる一品から、うどんやそばなどの食事メニューも揃っています。中でも、愛媛県西条市のご当地グルメ「鉄板ナポリタン」とシシ肉ウインナーを組み合わせた「シシ鉄板ナポリタン」はシシ肉の野趣あふれる風味がたまらない逸品です。
モンベルアウトドアオアシス石鎚

モンベルストアやクライミングウォール、キャンプ場などが併設された複合施設です。モンベルストアは2階建てで店内は広く、登山だけでなくカヤックやサイクリング、クライミング、キャンプなど様々なアウトドアを楽しめる商品が販売されています。
館内にはクライミング施設もあり、ロープクライミングができるクライミングピナクルも備えられています。

アウトドアオアシス石鎚には椿温泉こまつという温泉施設も併設されています。この温泉のおすすめポイントは展望の良さ。燧灘の景色を眺めながら登山の疲れを癒すことができます。
よくある質問
石鎚山は登山初心者でも登れますか?
登れます。土小屋コースは傾斜がゆるく、成就社コースもロープウェイで標高1,300mまで上がれるので、初心者の日帰り登山の定番です。鎖場はすべて迂回路で避けられます。ただし天狗岳へのやせ尾根や、凍結した日の山頂付近は初心者には危険なので、無理をせず弥山で引き返しましょう。
石鎚山登山は何時間かかりますか?
土小屋から弥山まで登り約2時間15分、成就社からは約2時間30分が目安です。往復では休憩を入れて5〜6時間を見ておくと安心です。
石鎚登山ロープウェイの時間と料金は?
2026年11月4日〜12月は8:40〜17:00の運行で、大人往復2,200円・片道1,200円です(11月2日に公式で確認)。季節で運行時間が変わるので、出かける前に確認しましょう。
石鎚山にトイレはありますか?
土小屋、ロープウェイの山麓下谷駅と山頂成就駅、二の鎖小屋などにあります。山頂近くの公衆トイレは二の鎖小屋が最後です。
冬の石鎚山は登れますか?
12月〜3月の石鎚山は本格的な雪山で、鎖場や桟道が雪と氷に覆われます。ピッケル・12本爪アイゼンなどの冬山装備と経験がない人は登らないでください。冬は石鎚スカイラインが閉鎖されるので、土小屋コースは車で行けません。
※本記事の作成にはAIを活用し、製品の仕様は各公式サイトの掲載情報(確認日時点)と照合しています。





