この記事の要点:雲取山(2,017m)は東京都の最高峰で、東京・埼玉・山梨の3都県にまたがる日本百名山です。初心者に向くのは、奥多摩駅からバスで行く鴨沢から七ツ石小屋・石尾根を通る鴨沢コース(片道の目安 約4時間55分)。日帰りもできますが往復で8時間を超える長い道のりなので、初めての人は雲取山荘などに1泊する計画がおすすめです。11月は初雪の季節で、11月ごろから降雪があり5月ごろまで雪が残ります。軽アイゼン(チェーンスパイク)と防寒着、ヘッドランプを準備し、クマ対策もしてください。
(2026年11月2日更新:クマによる登山道の閉鎖と解除、埼玉県の登山道情報を確認して最新の登山情報を加え、季節の服装と持ち物、よくある質問を新しくしました)
登山初心者にとっては、アルプス登山を行う前の1つの目標となる山として雲取山を選ぶ人や、テント泊の練習として雲取山荘を利用する登山者がいたりと、様々な楽しみ方で登山ができるのが雲取山です。静かな登山を満喫できる三峰ルート、奥多摩駅を起点とした東京側の石尾根や富田新道を利用するルートなど難易度別で登山コースを紹介します。
最新の登山情報(2026年11月2日確認)
- クマによる閉鎖と解除(東京側):2026年5月、奥多摩の石尾根(六ツ石山周辺)で登山者がツキノワグマに襲われる事故があり、六ツ石山登山ルートの一部が閉鎖されました。この閉鎖は2026年6月2日9時に解除されています(奥多摩ビジターセンター)。奥多摩・秩父の山域ではクマの出没が続いているので、クマ鈴などで音を出し、単独行や早朝・夕方の行動は特に注意してください。出没地点は東京都の「くまっぷ」でも確認できます。
- 埼玉県側(三峰方面):埼玉県の登山道情報(2026年9月25日掲載)では、三峯神社表参道コース(大輪三峰線)は通行注意、大日向霧藻ヶ峰線は一部区間が通行止めです。三峰コースを歩く人は、出かける前に埼玉県のページで区間を確認してください。
- 雪と凍結:雲取山では11月ごろから雪が降り、5月ごろまで雪が残ります。11月上旬でも山頂付近は凍結することがあり、12月以降は30cm以上積もることもあります。
- 日の短さ:11月は日没が早く、鴨沢コースでも下山が暗くなりやすい季節です。山小屋泊の計画にするか、日帰りなら早朝に出発し、ヘッドランプを必ず持ってください。
- 山小屋:雲取山荘・七ツ石小屋・三条の湯などの営業や予約方法は季節によって変わることがあります。冬に泊まる人は、各山小屋の公式情報で確認してから予約してください。
出典:奥多摩ビジターセンター「石尾根 六ツ石山登山ルート 通行止め解除」/奥多摩ビジターセンター「東京都・奥多摩町のツキノワグマへの対策について」/奥多摩町「ツキノワグマへの対策について」/埼玉県「登山道情報」
雲取山の登山が人気の理由
雲取山は東京都の最高峰で、東京の山で2000mを越えるのは雲取山のみです。また東京都の最西端でもあり、山頂の北西は埼玉県、南西は山梨県と三都県の境をなしてます。この雲取山が登山者に人気の理由を紹介していきます。
- 山域:東京都・埼玉県・山梨県 奥秩父
- 標高:東京都・埼玉県・山梨県 2,017m
- 天気・アクセスなど:東京都・埼玉県・山梨県 雲取山の詳細
※「40~50代(または60代)の登山経験者/2~5人のパーティー/夏山の晴天時」を基準に設定
甲州側、秩父側と様々なエリアから雲取山へ向かう事ができる

東京側・甲州側の登山道は、奥多摩からバスでそれぞれの登山口へアクセスすることができ、さらには奥多摩駅から長い距離を歩いて雲取山に向かうこともできます。様々な登山ルートがあるため、山小屋泊、テント泊、日帰り登山、トレイルランニングなど様々な楽しみ方ができます。
また、秩父側の三峰ルートは変化に富んだ静かな登山を楽しむことができるとして人気があります。奥多摩で唯一日本百名山に入っている理由がわかる、様々なスタイルで楽しめる山です。
稜線が気持ち良く、雄大な景色を楽しめる

雲取山に向かう多くの人が利用する石尾根は、奥多摩駅からバスで鴨沢まで行き、山頂に向かう際に歩く登山道です。このルートは登山口から雲取山まで向かう際、最も短時間で頂上に立つことができるルートです。
この石尾根からは左に富士山を望みながら歩くことができる気持ちの良い稜線で、程よいアップダウンが続く、雲取山登山で最もおすすめのスポットです。春夏秋冬で変わる景色も楽しみやすい登山道で、多くの人が歩くことから冬山登山の練習場としてもおすすめです。
奥秩父縦走を行う際の経由地でもあり、雲取山山頂付近の稜線は雄大な景色を楽しむことができるハイライトとなります。
山深い三条の湯の温泉とセットに楽しむ登山

三条の湯とセットで楽しむことで、気持ちの良い温泉で体を癒やし、雲取山の登山を楽しむことができます。三条の湯は山小屋泊もテント泊もでき、紅葉の季節になると素晴らしい景色を楽しむことができるスポットです。多くの人が石尾根方面の登山道を歩く中、三条の湯方面は静かなエリアなので、景色をゆっくり楽しみながら趣のある登山を楽しむことができます。
三条の湯から雲取山への登山は勾配がきついポイントが多くあるため、中級者向けの登山道です。
雲取山の難易度別おすすめ登山コース
日帰り登山で楽しむ場合の雲取山への登山口は、最もスタンダードで多くの人が利用する鴨沢と、三峯神社を登山口とする三峰コースの2種類があります。

今回紹介する雲取山登山のコースは全部で4種類です。片道コースタイムが6時間以上の東日原とお祭からの登山は、三条の湯や雲取山荘で1泊する登山が現実的です。体力に合わせて検討するようにしましょう。
以下の表は4つの登山コースの比較です。距離が最も短いのは三峯神社からですが、コースタイムは鴨沢バス停からが最も短時間です。これは七ツ石山を越えたブナ坂から石尾根の稜線が比較的なだらかでアップダウンが少ないからです。数字はいずれも山旅旅が歩いたときの記録をもとにした目安です。
- レベル:鴨沢バス停 初心者(1泊がおすすめ) / 三峯神社 中級者 / 東日原バス停 上級者 / お祭バス停 上級者
- 片道距離(目安):鴨沢バス停 約11.3km / 三峯神社 約9.4km / 東日原バス停 約13.3km / お祭バス停 約14.3km
- 片道コースタイム(目安):鴨沢バス停 4時間55分 / 三峯神社 5時間45分 / 東日原バス停 6時間10分 / お祭バス停 6時間10分
- 特徴:鴨沢バス停 いちばん人が多く道が分かりやすい / 三峯神社 静かな森、アップダウンが多い / 東日原バス停 富田新道の急登 / お祭バス停 長い林道と三条の湯
【初心者向け】鴨沢からスタートする難易度が最も低い登山コース
- ゴール地点:鴨沢バス停 雲取山
- 地点間の片道距離(目安):鴨沢バス停 約11.3km
- 累積標高(目安):鴨沢バス停 上り:約1,810m/下り:約348m
- 片道コースタイム(目安):鴨沢バス停 4時間55分
- 難易度:鴨沢バス停 ★★★☆☆

雲取山登山の中で最も多くの登山者に利用されているコースが鴨沢バス停からの登山道です。距離は片道で約11.3kmと長いのですが、片道のコースタイムは最も短いコースです。
登山スタート地点から雲取山まで長い距離を淡々と歩く登山道で、危険箇所も少なく、勾配も一定で疲れづらく登山をすることができます。
鴨沢バス停から約2時間で堂所と呼ばれる場所に到着します。危険箇所も少なく森の中を歩いて行きます。ここから約50分で七ツ石小屋に到着します。手前にはいくつか分岐点がありますが、休憩をとるために小屋を経由するのがおすすめです。
七ツ石小屋を経由してブナ坂に向かうと石尾根に取りつきます。石尾根は景色が良い登山道で気持ち良く歩くことができます。


奥多摩小屋跡を過ぎると、小雲取山までは約30分です。さらに30分進むと雲取山頂上に到着します。
- 注意する所:長い距離による疲れ、冬は日陰の凍結、下山の暗さ
- 日帰りにするなら:往復で8時間以上かかるので、朝早く歩き始め、山頂を出る時刻を決めておきます
- 泊まるなら:山頂直下の雲取山荘、途中の七ツ石小屋などがあります(予約・営業は公式で確認)
【中級者向け】静かな登山を楽しめる三峰コース
- ゴール地点:三峯神社 雲取山
- 地点間の片道距離(目安):三峯神社 約9.4km
- 累積標高(目安):三峯神社 上り:約1,558m/下り:約601m
- 片道コースタイム(目安):三峯神社 5時間45分
- 難易度:三峯神社 ★★★☆☆

三峯神社から雲取山までは5時間45分が目安で、鴨沢からより距離は短いのですが1時間ほど長くかかります。静かな登山道で森林浴を楽しめることから人気のある登山コースです。

三峯神社から分岐点までは約40分、勾配の少ない登山道を歩いて行きます。炭焼平を過ぎると地蔵峠まで勾配が増し踏ん張りどころです。
その後お清平まではなだらかな登山道が続きますが、ここから前白岩山、白岩小屋跡から白岩山とアップダウンが続きます。大ダワまでいくと間もなく雲取山の頂上です。
- 注意する所:白岩山周辺のアップダウン、冬の凍結、埼玉県が発表している通行注意・通行止めの区間
【上級者向け】急斜面が続く富田新道・三条の湯からのコース
急斜面が続く中上級者向け登山コース富田新道
- ゴール地点:東日原バス停 雲取山
- 地点間の片道距離(目安):東日原バス停 約13.3km
- 累積標高(目安):東日原バス停 上り:約2,361m/下り:約971m
- 片道コースタイム(目安):東日原バス停 6時間10分
- 難易度:東日原バス停 ★★★★☆

雲取山荘の初代管理人・富田治三郎によって切り拓かれた登山道です。この登山道は急登が多く、奥多摩三大急登にも匹敵するような登山道が続きます。急坂を上りきるとさわらの平と呼ばれる場所に出ます。吊り橋からの標高差は約700mで最も辛いポイントです。

この辺りから広葉樹が多くなり明るい雰囲気の登山道となります。踏み跡が少ないエリアで、とくに下山時は右側に迷い込まないように注意しましょう。
1800m付近からさらに登ると、やがて石尾根の主稜線に合流します。
林道と三条の湯からの急斜面が辛い中上級者向け登山コース
- ゴール地点:お祭バス停 雲取山
- 地点間の片道距離(目安):お祭バス停 約14.3km
- 累積標高(目安):お祭バス停 上り:約2,269m/下り:約823m
- 片道コースタイム(目安):お祭バス停 6時間10分
- 難易度:お祭バス停 ★★★★☆

バス停のすぐ先で右折するコンクリートの上り坂が後山林道で、ここから三条の湯まで延々10kmの道のりです。林道はすぐに未舗装のダートとなり、しばらくは薄暗い植林帯を進みます。片倉谷の橋を渡った後、いったん右岸に渡り、再び左岸に戻った先で塩沢橋を渡ります。ここが三条の湯まで約半分のところです。

このあたりから5月だと新緑、10月頃には紅葉の渓谷美を楽しめます。林道終点にはわずかな駐車スペースがあり、その先は山道となります。三条の湯は、木下さん三代が守り続けてきた山の湯宿です。橋の下流の三条沢沿いにテント指定地があり、水場もあります。

小屋の前からいったん下って三条沢を渡り返し、水無尾根に取り付きます。尾根の末端を回り込むように登り、青岩鍾乳洞への道を右に分けます。ブナ、ミズナラ、カツラなどの広葉樹が見事な登山道です。尾根の東面をトラバース気味に登って行くと、時折石灰岩の岩壁が現れます。木の間越しには雲取山や石尾根上部が望まれ、やがて明るく開けたカラマツ林の平坦な道となると三条ダルミは近いです。
三条ダルミからは約45分で雲取山頂上です。
アクセスと駐車場
- 鴨沢コース:JR青梅線の奥多摩駅から西東京バスで鴨沢バス停へ。バスの本数は多くないので、行きも帰りも時刻を確認してから出かけてください。
- 富田新道・三条の湯コース:奥多摩駅から西東京バスで東日原バス停(富田新道)、お祭バス停(三条の湯)へ向かいます。
- 三峰コース:秩父方面から路線バスまたは車で三峯神社へ向かいます。バスの運行と駐車場は、出かける前に最新の情報を確認してください。
- 車(鴨沢):鴨沢の上の小袖地区に登山者向けの駐車場があります。週末や紅葉の時期は早い時間に満車になりやすいので、台数や利用の条件は丹波山村の情報で確認してください。
冬はバスのダイヤや林道・道路の状況が変わることがあります。出かける前に最新の時刻表と道路情報を確認してください。
季節ごとの服装と持ち物
雲取山は2,000mを超える山で、麓と山頂の気温差が大きく、11月から春までは雪や凍結が前提です。服装の基本は登山の服装、全体の持ち物は登山の持ち物チェックリスト、靴は登山靴の選び方を参考にしてください。
季節ごとの目安
- 春(4〜5月):山頂付近に雪が残ります。5月でも軽アイゼンがあると安心です。
- 夏(6〜9月):麓は暑く、山頂付近は涼しい季節。汗をかくので水を多めに持ち、雨具を必ず入れます。
- 秋(10〜11月):紅葉の季節ですが、11月は初雪と凍結の季節です。チェーンスパイク、手袋、ニット帽、山小屋や休憩で着るダウンを準備します。
- 冬(12〜3月):30cm以上積もることもあり、アイゼンなどの冬山装備が必要です。冬山の経験がない人は、経験者と一緒に行くか、雪の少ない時期を選んでください。
11月の雲取山の持ち物(山小屋1泊の例)
- 速乾性の肌着と、行動中に着る薄手の保温着
- ダウンなどの保温着(小屋や山頂で着る)
- レインウェア上下(風よけを兼ねる)
- 手袋(薄手と厚手)・ニット帽
- チェーンスパイク(軽アイゼン)
- ヘッドランプと予備の電池
- 水・行動食・保温ボトル
- トレッキングポール(長い下りに)
- クマ鈴などの音の出るもの、地図アプリとモバイルバッテリー
この山で使う山旅の道具
長い登りで汗をかき、稜線や小屋で一気に冷える雲取山では、「行動中も着たままでいられる保温着」と「指先の冷え対策」、それに「長い下りでひざを守るポール」が役に立ちます。
よくある質問
雲取山は初心者でも登れますか?
技術的な難易度は比較的易しく、踏破する十分な体力が必要です。初心者なら、いちばん分かりやすい鴨沢コースを選び、雲取山荘などで1泊する計画にすると無理がありません。ルートによっては道迷いの可能性もあるので、事前に地図を読み込んでおきましょう。
日帰りで何時間かかりますか?
鴨沢コースの片道の目安は約4時間55分で、往復では休憩を入れて9時間前後を見ておくと安心です。体力に自信がない人や日の短い秋冬は、山小屋泊にしましょう。
トイレはありますか?
登山口のほか、七ツ石小屋や雲取山荘などの山小屋で使えます。利用料が必要な場合に備えて小銭を用意し、携帯トイレも持つと安心です。
冬は登れますか?
雲取山は11月ごろから雪が降り、5月ごろまで雪が残ります。冬も登る人の多い山ですが、アイゼンや冬の服装が必要です。冬山の経験がない人は、まずは雪の少ない時期に歩いて道を覚えてください。
クマは大丈夫ですか?
2026年は奥多摩・秩父の山域でクマによる事故が起きています。石尾根の閉鎖はすでに解除されていますが、クマ鈴などで音を出し、出かける前に奥多摩ビジターセンターや東京都・埼玉県の最新情報を確認してください。
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出典:奥多摩ビジターセンター/奥多摩町/埼玉県「登山道情報」(2026年11月2日確認)
※本記事の作成にはAIを活用し、製品の仕様は各公式サイトの掲載情報(確認日時点)と照合しています。






