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長野の山岳遭難、10月25日までに死者52人|前年超え、晩秋は15時下山を

長野の山岳遭難、10月25日までに死者52人|前年超え、晩秋は15時下山を

亡くなられた方のご冥福をお祈りします。

この記事の要点:長野県山岳遭難防止対策協会が10月27日に出した「山岳通信」第468号によると、長野県内の今年の山岳遭難は10月25日までに330件、亡くなった方は52人で、件数は前年より17件少ない一方、死者は4人多くなっています。半分以上が北アルプスで起き、原因は転・滑落と転倒が合わせて約半分です。雪が降り始め日も短くなるこれからの時期は、計画を早めに切り上げ、登山計画書を出してから入山することが大切です。

何が発表されたか

長野県山岳遭難防止対策協会(県遭対協)は、長野県警察の速報値をもとに、県内の山岳遭難の状況を毎週「山岳通信」として公表しています。10月27日発行の第468号では、10月19日から25日までの1週間の事故と、1月1日から10月25日までの累計がまとめられました。

  • 発生件数:330件(前年同期より17件少ない)
  • 遭難者:361人(20人少ない)
  • 亡くなった方:52人(4人多い)
  • 行方不明:5人(1人多い)
  • けがをした方:155人(11人少ない)

件数と遭難者の数は前年を下回っていますが、亡くなった方と行方不明の方は前年より増えています。1週前の第467号(10月18日までの累計)でも、件数327件に対して死者は52人で、前年同期より6人多い状態でした。

くわしく:どこで、どんな事故が多いか

山域別

  • 北アルプス:件数 183件(全体の55.5%)、うち後立山87件・槍穂高58件・その他38件
  • 八ヶ岳連峰:件数 32件
  • 中央アルプス:件数 27件
  • 南アルプス:件数 9件
  • その他の山:件数 79件

原因(態様)別

いちばん多いのは転・滑落の92件(27.9%)で、転倒の75件(22.7%)が続きます。この2つで全体の約半分です。次いで疲労・凍死傷などが47件(14.2%)、道迷い30件、病気27件でした。単独登山の遭難は125件で、亡くなった方52人のうち27人が単独での入山でした。

直近1週間(10月19日〜25日)の事故

この週の事故は3件でした。北アルプスの伊藤新道では、パーティで入山した登山者1人が噴湯丘付近で転倒してけがをしました。下伊那郡阿南町では、きのこ採りで山林に入った1人が山道で転倒し、動けなくなりました。北アルプスの鹿島槍ヶ岳では、単独で入山した登山者1人が予定を過ぎても下山せず、25日時点の速報で行方不明として計上されています。その前の週(10月13日〜18日)は8件で、槍ヶ岳の滑落や川上村・小川山の転落で亡くなった方が出ていました。

登山者にとっての意味・気をつけたいこと

10月下旬からは、北アルプスや八ヶ岳の稜線で雪が付き始め、朝晩は氷点下になります。夏と同じ感覚で歩くと、凍った岩や薄く雪の乗った斜面で転倒・滑落が起きやすくなります。県遭対協の呼びかけと、この時期の山の特徴を合わせると、次の点が大切です。

  • 15時には下山できる計画にする。11月の長野県の日の入りは16時半〜50分ごろで、谷筋や樹林帯はそれより早く暗くなります。ヘッドライトは日帰りでも必ず持ちます。
  • 稜線や北向きの斜面は「凍っているもの」と考える。鎖場や岩場、木道は朝のうち凍結していることがあります。雪が付いた稜線に行くなら、チェーンアイゼンなどの滑り止めと、それを使い慣れていることが前提です。
  • 防寒具と簡易テントを持つ。疲労・凍死傷は動けなくなってから一気に深刻になります。行動を止めたときに着る保温着と、風を防ぐツェルトがあると、救助を待つ時間を耐えられます。
  • 単独なら、なおさら予定を共有する。亡くなった方の約半数が単独での入山でした。行き先と下山予定を家族に伝え、地図アプリで位置を共有しておくと、捜索がすぐに始められます。
  • 迷ったら登り返す。道がはっきりしないまま沢や急斜面に下りるのは危険です。わかる分岐まで戻ってから判断します。
  • 低い山・慣れた山でも気を抜かない。今年は里山やきのこ採りでの事故も続いています。クマの出没にも注意が必要です。

登山計画書の出し方と、次の発表

長野県では、長野県登山安全条例により、北アルプス・中央アルプス・南アルプス・八ヶ岳・志賀・苗場・戸隠・上信国境・奥秩父・御嶽山の指定登山道を歩くときに登山計画書の届出が必要です。県は、オンラインでの届出をすすめており、「ながの電子申請サービス」のほか、「コンパス」や「YAMAP」からも届け出ることができます。届け出た内容は家族や職場とも共有しておきましょう。

山岳通信はおおむね毎週、県の山岳高原観光課のページで公開されます。山小屋や自治体、観光協会のページで登山道の状況や積雪の情報を確かめてから出かけてください。

出典:長野県山岳遭難防止対策協会「山岳通信」第468号(2026年10月27日)/同 第467号(2026年10月20日)/長野県「登山計画書を届出しましょう」(2026年10月31日確認)

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